美女と野獣(2012)




ドイツ版「美女と野獣

美女と野獣」といえば、私だったらやはりジャン・コクトー版(1946)。
薔薇、魔法の鏡、手袋、白馬、黄金の鍵というアイテムがとても生きていて
野獣の命が尽きる前に、ベルはお城に戻れるのか
とてもハラハラドキドキして鑑賞した記憶があります。

こちらの内容は、筋は一応同じですが
かなりシンプルなものになっていました。
ヒロインには姉妹もいませんし、家庭のイザコザもないですし
お城での魔法も出てきません。

自分の傲慢さで野獣の姿になってしまった王子と
ロバの耳と豚の鼻にされてしまったふたりの召使。
庭の薔薇の木が枯れる前に野獣が結婚できなかったら
3人とも死んでしまいます。

そんな事情は知らず、野獣からの求婚を断るエルザ。
それでも生涯困らない財産を与えるので
ヤコブの日まで城にいてほしいと野獣はエルザに頼みます。
もしかしたらその日までにエルザが結婚する気になるかも知れない・・

最初は野獣の見た目の醜さに拒絶してしまったエルザ。
でも彼の優しくて素直な性格に
ドレスに宝石のプレゼント攻撃に
少しづつ心を開いていきます。

野獣は死にたくない
エルザは父親を助けたい(お金が必要)
最初はお互いを利用する関係。

でも一緒に暮らすうち
食事して、お喋りをして
ダンスを踊り触れ合っていくうちに
心が温かくなってくる。
相手を信頼してしまう。

そういうことはあると思います。
恋愛結婚よりお見合い結婚のほうが離婚率が低いらしいですし
感情より条件や利害が一致したほうが
男女はうまくいくのかもしれませんね。

ファンタジーもドロドロ感も少ない
どちらかといえばリアル「美女と野獣」。

でも同じ超玉の輿系シンデレラストリーでも
最初から美男子の白馬の王子様より
お互いの性格に好意をもって惹かれたぶん
ふたりは幸せになれる気がします。

・・・気だけなんですけれど。笑


【解説】無料動画Gyaoより
片田舎に父ヒューゴと暮らす美しい娘エルザ。ある日、仕事で遠方に出掛けたまま戻らない父を心配し森へ捜しに出掛けることに。一方、道に迷ったヒューゴは、人けのない古城で一夜を明かし、翌朝エルザのために園庭の美しいバラを一輪摘み取った。その瞬間、恐ろしい唸り声と共に醜い野獣の姿をした男に襲われてしまう。必死で助けを求めるヒューゴに、男は非道な交換条件を言い渡した。それは、この城を出てから最初に会う生き物を差し出すということ。しかし、ヒューゴが城を出て最初に出会ったのは、娘のエルサだった……。