ウエスタン(1968)




名作というのはやはり、物語が始まってすぐに
引き込まれる魅力があります。

冒頭のタイトルバックがジャック・イーラムと、なんとハエ。(笑)
ウッディ・ストロードの帽子に落ちる水滴。
何カ月も風呂に入っていないような男臭漂う汚い野郎どもに
ゾクゾクとします、なんという素晴らしいオープニング。

そしてやってきたブロンソン
「2頭余る」と最初からニクイ決め台詞!
すでに気持ちは最高潮。(笑)

なのに、こんなに早くジャック・イーラムが退場しちゃうなんて!
ええええ~?

と、落ち込んでる間もなく極悪なヘンリー・フォンダが登場。
おおおーーー!

しかもヒロインはクラウディア・カルディナーレだ。
ひゃああ~

なんの前知識もなく鑑賞したので感動の連発。(笑)
エンニオ・モリコーネ節の炸裂にもメロメロ。(笑)

荒野の一軒家に住む開拓者のマクベインは
フランク一味に家族全員皆殺しにされてしまいます。
マクベインと結婚式をあげるためにやってきたジルはいきなり未亡人。
土地の利権がジルに与えられたことで今度はジルの命が狙われることに。

フランクを探してやってきた謎の男、ハーモニカと
フランクに一家殺しの濡れ衣を着せられたシャイアンは
事件の真相を探り、ジルを助けようとします。

最初はバラバラで繋がりのない登場人物たちの思惑が
最後には解き明かされていく構成も素晴らしい。

165分という長尺で、ひとつひとつのシーンも長いのですが
とても丁寧に撮られていいるので見応えがありますね。

ラストもいいです。
去っていくハーモニカ、到着する鉄道
労働者たちに酒をふるまうジル。

・・・シビれます。(笑)

これは西部劇の傑作のひとつでしょう。
お気に入りで。



【解説】allcinemaより
殺された農場主の妻が、流れ者のガンマンの手を借りて、鉄道会社の陰謀と戦う。H・フォンダが冷酷なガンマンを演じる西部劇。兄の敵を追う主人公にC・ブロンソン
 いよいよ鉄道が敷かれようとしていたアメリカ西部の砂漠。その土地を買った移住者のマクベインを、鉄道局の悪徳役人と冷酷なガンマン、フランクが付け狙う。やがてそこへ、マクベインの婚約者ジルやハーモニカが得意なひとりの凄腕ガンマンがやって来ると、マクベインは何者かに銃殺されていた。彼を密かに殺していたフランク一味は、今度は土地の所有権を引き継いだジルを執拗に狙い始める。だが、そこに立ちはだかるハーモニカの男。彼はある恨みを晴らすため、復讐の機会を窺っていたのだった…。