永遠の僕たち(2011)





画的にとても綺麗な作品ですね。
「死」がテーマなんですけれど
ティーンのふたりが瑞々しくさわやか、そして儚い。
儚いものは美しい・・・

命の短いものは神様から送られた天使なのです。
だから神様から素敵なものを
周囲の人々から愛されるという特典を
いっぱい与えられてこの世に現れたのです。

だから残された者は余計に悲しい、忘れられない。
そんな気がします。

脳腫瘍で余命わずかな少女、アナベル
両親を亡くし、大戦で亡くなった日本兵の霊が友人の青年イーノック
死にまつわるふたりは出会います。

アナベルは頭が良くて快活で、そしてとても可愛い。
自分の運命を、死を受け入れて、懸命に生きています。

初めて逢った時から好きになる
お互いに対する同情じゃない
同じふたりなのです。

キスしても
触れ合っても
我儘を言っても
喧嘩しても
しっくりくる、そういうカンジ。

生死は関係ないのです。
本当に好きなだけ。

若い二人もファッションもムードも
ビジュアル的にとても素敵な作品です。



俳優、今井雅之さんの訃報が報じられました。
バラエティでは昆虫食べたり、とても明るく元気で
作品での演技もパワフルなイメージの役者さんでしたよね。
愛されキャラだったと思います。
心よりお悔やみ申し上げます。

そんな今井さんの末期がん発表の記者会見を見たときに
不謹慎かも知れませんが、とても彼がかっこよく見えました。
なんていい男になったのだろうと。

やりたいことはたくさんあったでしょう。
思い残すこともあるでしょう。
だけど、覚悟を決めた顔・・・
とてもハンサムでしたね。

潔さとは日本人にとって
こんなにも美しいものなのかと感心してしまいました。

終わりを受け入れ
残された時間をいかに有意義に過ごすのか・・・

作品のほうは、制作国のアメリカではあまりヒットしなかったようですね。
でも日本人は嫌いでないテーマだと思います。
私も静かに綺麗に死にたい
そう願います。




やっぱりよかったですね。


ポールの(音楽のうえでの)恋人は

もしかしたらジョンだったのかな?



 (STEREO REMASTERED)



僕ら二人はあてもなく車を走らせ
誰かが汗水たらして稼いだお金を使う

君と僕
日曜のドライブ
どこにも停まらない帰り道
僕らは帰るところ
僕らは帰るところ
家へ帰るんだ

僕ら二人は葉書を出し
壁に手紙を書く

君と僕
マッチを擦り
かんぬきを外す帰り道
僕らは帰るところ
僕らは帰るところ
家へ帰るんだ

君と僕には思い出がある
目の前に続くこの道よりも
長い思い出

僕らはレインコートを着て
陽射しの中二人きり、佇んでいる

君と僕
紙きれを追いかけ
どこにも寄らない帰り道

僕らは帰るところ
僕らは帰るところ
家へ帰るんだ

僕らは家に帰るんだ
本当だよ
さようなら



【解説】allcinemaより
 「エレファント」「ミルク」のガス・ヴァン・サント監督が死にとらわれた少年を主人公に描く奇妙で切ないピュア・ラブストーリー。主演は名優デニス・ホッパーの息子ヘンリー・ホッパーと「アリス・イン・ワンダーランド」のミア・ワシコウスカ、共演に「それでもボクはやってない」「アウトレイジ」の加瀬亮
 交通事故で両親を失い、自身も臨死を体験した少年、イーノック。以来、日本人の特攻青年ヒロシの霊が見えるようになり、今では唯一の話し相手となっていた。すっかり死にとらわれてしまった彼は、見ず知らずの故人の葬式に紛れ込むことを繰り返していた。ある日、それを見とがめられた彼は、参列者の少女アナベルに救われる。彼女は余命3ヵ月であることをイーノックに打ち明け、2人は急速に距離を縮めていく。そしてそんな2人を、イーノックの傍らでヒロシが優しく見守るが…。