しあわせのパン(2011)

 
 
ファンタジックです。
まるで絵本のページをめくっていくようでした。
そうです、大人の観る「アンパンマン」。
 
アンパンマン」ではパン工場ジャムおじさんの作った美味しいパンを
お腹が空いたり、泣いている子どもにあげ、元気と笑顔を与えます。
 
この作品ではパンカフェ「マーニ」を営んでいる、りえさんと水縞くん夫婦が
焼きたてのパンと淹れたてのコーヒーで、孤独な人々を癒していくのです。
 
もし死にたいほど絶望した時に
目の前に見たこともないような美味しそうな食べ物が出されたら
「死ぬのは食べてからにしよう・・」と、思うかもしれません。
明日もご馳走が出ると知ったら、「明日も食べてからにしよう」と。笑
食べることは生きること。
 
美味しい食事は人を幸せにします。
そして食べてくれる人に幸せになってほしいから
美味しい食事を作ります。
 
木のぬくもりが伝わるカフェに、インテリアや雑貨のひとつひとつが素敵でした。
ナチュラル系のリネンやガーゼの洋服を身に着けた原田知世さんが
チャーミングでこの作品にぴったりでしたね。
(こんな大泉洋さんは初めて見ましたが。笑)
 
好きな人と、好きな場所で、好きなものに囲まれて、好きなことしたい。
好きな人と分かち合いたい。
そんな夢物語でしょう。
 
幸せや思いやりは目に見えないし、形もありません。
そのかわり、いくら分け与えても減らないのです。
自分の心の中で生み出せるものなのだから。
 
 

 
 
 
【解説】allcinemaより
北海道出身の大泉洋を主演に迎え、北海道を舞台に贈るハートウォーミング・ストーリー。洞爺湖のほとりで小さなパンカフェを営む一組の夫婦と、そこを訪れる人々の心温まる人生模様が、四季折々の美しい風景とともに綴られてゆく。共演に「となり町戦争」の原田知世。監督は「刺青 匂ひ月のごとく」の三島有紀子。東京から洞爺湖のほとりの月浦に移り住み、パンカフェ“マーニ”を開店した夫婦、水縞尚とりえ。夫がパンを焼き、妻がそれに合うコーヒーを淹れ、料理をつくる。そんな小さなお店を、少しだけ悩みを抱えたいろいろなお客たちがやって来る。そしていつしか、心に小さなしあわせをみつけて帰ってゆくのだった。