私がクマにキレた理由(わけ)(2008)

 
 
大学を卒業し就職活動中のアニーは、名前を「ナニー」と聞き間違えられことから
ニューヨークのセレブな家庭で、本当に住み込みでナニーとして
働くことになります。
タイトルの「クマ」とは監視用の隠しカメラを装備した熊のぬいぐるみの事。
アメリカではシッターの子どもへの虐待を防止するために
監視カメラを設置することがあるようですね。
 
「楽に見える道こそ、地雷だらけ」
 
安定した企業に就職して欲しい母親の意思に反して、ナニーとして働くアニー。
子どもの面倒以外にも、雑用からなにから押し付けられ
休日もろくにありません。
手のかかる男の子のグレイヤーに振り回されながらも
徐々に彼と心を通わせてゆくアニー。
そしてハーバード(クリス・エヴァンス)とのロマンス・・
 
金持ちのおぼっちゃま軍団に啖呵を切るシーンや
終盤の「クマ」にキレるシーンは見ていてスカッとしますね。
(決して金持ちをひがんでいるわけではありません・・たぶん。笑)
 
スカヨハが20代前半の一般的な女性を等身大で演じていて
なかなか好感が持てます。
散々な目にあい、自分を見失ったり悩みながら
大切なものは何かを見つけ出そうとする女の子。
そうです、楽な仕事などこの世にもないのです。
 
「メリーポピンズ」を思わせる場面や設定は
オールドファンにも嬉しいところですよね。
「チムチムチェリー」のメロディが流れてきたり
(妄想で)傘につかまった主人公がニューヨークの空を飛んだり
まさに「メリーポピンズ」へのオマージュです。
 
マンハッタンのアッパーイースト、セントラルパークに
バーグドルフ・グッドマン(高級デパート)
レキシントン・キャンディ・ショップ(カフェ)・・・
ニューヨークの名所も存分に登場し、観光ガイドとしても
オススメな作品でしょう。
 

 
【解説】allcinemaより
 「マッチポイント」のスカーレット・ヨハンソン主演で贈るコメディ・ドラマ。全米ベストセラー小説『ティファニーで子育てを』を映画化。ひょんなことからセレブの“ナニー(子守り)”となるも、雇い主の押しつける無理難題やその息子のワガママに振り回されるヒロインの奮闘と恋愛模様を描く。監督は「アメリカン・スプレンダー」のシャリ・スプリンガー・バーマン&ロバート・プルチーニ。
 ニューヨーク、マンハッタン。大学を卒業し将来を模索していたアニー・ブラドックは就職試験に失敗、セントラルパークで途方に暮れる。するとその時、事故に遭いそうになった少年グレイヤーを救ったアニーは、彼の母親でセレブのミセスXに名前を“ナニー”と勘違いされたことから、グレイヤーのナニーとして雇われることに。しかし、自分磨きに忙しいミセスXが息子の面倒を全く見ず、父親のミスターXも家庭を顧みないため、アニーは24時間グレイヤーの世話を託されてしまう。プライベートもないうえ、言うことを聞いてくれないグレイヤーに困り果てるアニー。それでもやがて、両親に構ってもらえないグレイヤーの寂しさを知り、心を通わせていく。また一方、アパートの上階に住むハーバード大のイケメン学生と出会い、恋が芽生えるアニーだが…。