華麗なるアリバイ(2007)

 

 
 
原作はポアロシリーズなのに、探偵は出てきませんでした。
タイトルに反して、アリバイやトリックの華麗さも一切なし。
ミステリーファンには、たぶん酷評なのではないでしょうか、この作品。
 
上院議員のアンリ(ピエール・アルディティ)の家に招かれた
精神分析医のピエール(ランベール・ウィルソン)が殺されてしまいます。
ピエールは女であれば、誰とでも寝る男性でした。
パーティには、ピエールの妻のほかに愛人と元恋人も招かれてました。
 
この3人の女性は、誰もがピエールから自分が一番愛されていて
彼にとって自分が一番魅力的で献身的だと思っています。
(たぶん)
 
謎解きが凝っていないというか、謎が謎のまま放置されるので
物足りなさが残ります。
ミステリーというより、女の嫉妬や挑発や気まぐれを描いた作品なのでしょう。(たぶん)
考えみると、女性の恨みや二面性ってミステリーより怖いものがあるのかも
しれませんね。
そう思うと、このような作風もある意味、クリスティの原作の真髄を
描いている気がします。
 

 
【あらすじ】allcinemaより
アガサ・クリスティの『ホロー荘の殺人』をフランスを代表する俳優陣の共演で映画化したミステリー・ドラマ。田舎の屋敷で催されたパーティの最中に発生した殺人事件をめぐり、出席者たちの複雑な愛憎関係が浮かび上がってくるさまをユーモアを織り交ぜ綴る。監督はジャック・リヴェット作品など脚本家として活躍するパスカル・ボニゼール
 フランスの小さな村、ヴェトゥイユの大邸宅。その週末、上院議員のアンリ・パジェスと妻のエリアーヌは、親しい友人7人を招いてパーティを開催する。しかし、ゲストの一人である精神分析医ピエールの存在が空気を張り詰めたものにしてしまう。この10年間、誰とでも浮気していた彼は、今回招待された女性たちとも過去や現在において不適切な関係を持っていたのだ。そんな中、昼下がりの屋敷に突然銃声が響き渡る。駆けつけたエリアーヌは、銃弾に倒れたピエールの姿と、夫の傍らで銃を手にしていた妻クレールを目撃する。警察は、夫の浮気に耐えかねた妻の犯行と見て、クレールを逮捕するが…。