警察日記(1955)


 
 
戦後間もない会津磐梯山が見える田舎の警察。
終戦後で皆貧しく、食べるものもままなりません。
そんな人々と、心優しい警察官との人情物語。
 
この作品を悪く言ったらバチが当りそうです。笑
 
母親に捨てられた女の子と赤ちゃんの姉弟
子沢山にもかかわらず、
預かり先のない女の子をひきとる吉井巡査(森繁久彌 )。
この女の子が弟を想い泣くんです。
 
それがもう・・・
 
無銭飲食をした母子。
「何を食べた?」と聞かれて、「カレーライス」と答える男の子。
「お前は何を食べたんだ?」
無言の母親の代わりに、逮捕した警官が答えます。
 
「お茶だけです」
 
一方では、通産大臣になった商家の息子が帰郷します。
凱旋に、芸者を呼んでの歓迎会に、行政は街をあげて接待で対応するのです。
 
現実は厳しく、不合理なのです。
それでも、たとえ無力であっても貧しい人々に優しく接する警察署員。
私はまんまとやられてしまって、大泣き。笑
 
お気に入りです。
 

【あらすじ】goo映画より
東北地方の田舎町の警察署。署には頑固な石割署長、金子主任、赤沼主任、人情家の吉井巡査、純情な花川巡査、剣道自慢の署長の相手役藪田巡査、倉持巡査等がいる。刑事部屋は毎日様々の人で大にぎわいで、今も窃盗容疑の桃代、神社荒しの容疑者お人好の岩太が取調べを受けている。駅前では戦争で子供達を失くしてから頭の変な村田老人が交通整理中である。ある日吉井巡査は六つ位のユキコと赤ん坊の姉弟の捨子を発見した。預ける所もないので、赤ん坊は料亭の内儀ヒデが、ユキコは自分が引きとった。花川巡査はもぐり周旋屋杉田モヨに身売りされかけた二田アヤを保護したがアヤはお金のためにまた町を抜け出そうとしたので、彼は給料をさいてお金をやった。モヨは人身売買の件で検挙されたが平然としていた。セイと息子の竹雄が万引で捕って来たが彼女は亭主に逃げられたのだった。通産大臣が帰郷し、町長や署長等役人は大騒ぎであった。