タバコ・ロード(1941)

 

 
 
 
「タバコロード」とは、ジョージア州がタバコと綿花の大産地で、
その運搬路となった地域に付けられた地名だそうです。
 
地主が破産してしまったために、土地が銀行の担保に入り、
100ドルの借地代を払わないと立ち退かされてしまう小作人ジーダ
土地を追い出されてしまったら、救貧農場に行くしかありません。
救貧農場について、詳しく説明がなかったのですが
ジーダはそこに行きたくない様子です。
しかし、ジーダは働くわけでもなく、金策に走り回る風もなく、
ただ「神様が助けてくれるだろう」と言ってのんんびりしています。
 
家族で食べるものを奪い合うくらい貧しい一家。
金が欲しいので、息子を年上の未亡人と結婚させたり
その車を売り払おうとしたり。
 
働きもしない極貧農家を、とてもユーモアたっぷりに描いているわけですが
それがどうも私的には笑えないコメディでした。
ジーダは言うこともまた、調子がいい。
 
 「神様、助けてください。それも早くしてくれないと困ります」
 
 「息子のものは俺のもの。だから息子の嫁のものも俺のもの」
 
 
「エイダ、俺が何をすると思う?」
「昼寝でしょ?」
「綿をどっさり育てるぞ。きっと今年はいい年になる」
「いつ仕事を始めるの?」
「そりゃもうすぐだよ ・・・来週あたりから」
 
 
この夫婦は結局この先も働かず
他人の善意をあてにして生活して行くのだろうと思います。
不況のせい、作物の不作のせいと言いながら。
 

【あらすじ】goo映画より
1930年初めのジョージア州タバコ・ロードと呼ばれる一帯に老農ジーター(チャーリー・グレイプウィン)一家が住んでいた。飢えのあまり、立ち寄った末娘の夫ベンジー(ワード・ボンド)の持っていたかぶらを奪いあう始末。金めあてに息子のトゥード(ウィリアム・トレイシー)を金持女と結婚させようとするが、あてがはずれて彼女の車を売ろうとし、あわや刑務所行きに。もう1人の娘エリー・メイ(ジーン・ティアニー)が、妻に逃げられたベンジーの許へ行き、ジーターは妻と2人きりになる。元地主の息子が農業用資金を用立ててくれるが、彼は働こうともしなかった。