セラヴィ(C'EST LA VIE)は「人生、こんなもの」ということ
原題は「LE SENS DE LA FETE」(パーティの意味)
前半は登場人物にイラっとくるだけの退屈な展開でしたが(笑)
伏線の回収に向かう後半はちょっと面白くなってきます
内容とは関係ないけど、ボーイズ・タウン・ギャングの「君の瞳に恋してる」 は
自分の結婚式でも使ったので懐かしくて笑った(笑)
フランスではないですが、私も一度だけ海外の結婚式に出席したことがあって
本当にこの映画の通り大変だなと思いました
昼間は式に、写真撮影に、軽食と飲み物で談話
それも何時間も(笑)
夜になって披露宴が始まると、それこそまた長い長いスピーチの連続と
長い長い食事の時間
そのあと新郎新婦とその両親がダンス
そして深夜から明け方にかけてダンスパーティ
しかも費用をもつのは花嫁の両親で
名古屋じゃないけど「娘を3人持つと家がつぶれる」 です(笑)
というより金持ちじゃないと結婚式は挙げられません
主人公はそろそろ引退を考えてる、ウェディングプランナーのマックス
ピエールとヘレナというカップルからの依頼で
かつてルイ13世が所有していたパリ郊外にあるクランス城で
豪華な結婚パーティを控えています
妻とは倦怠期で部下とジョジアと不倫していますが
妻に彼女との関係を打ち明けないと、彼女から別れ話を切り出されてしまい
ショックを受けて職場でストーカー状態
おまけに結婚式当日は使えないスタッフばかりでトラブル続き
そのうえ給仕に雇われたサミーが髭を剃るため
冷凍車のプラグを抜いてシェーバーを使い元に戻し忘れたため
メインディッシュの羊肉が腐ってしまう
臨時で雇ったマックスの妻の弟は、あろうことか新婦を口説き
カメラマンは新郎の母親とアプリでマッチング
新郎の余興ではマックスの代理アデルと、バンドマンのジェームスが
新郎が吊られた巨大風船の紐を離してしまい、新郎は飛ばされていき
花火が暴発し停電になってしまう
どいつも、こいつもバカばっかり
(マトモなのはカメラマンの助手の学生ただひとり 笑)
マックスの怒りは頂点に達し
損害はいくらになるのか
間違いなく会社は倒産、自分は破産
怒りはやがて絶望に変わり
電話で妻に離婚することを告げます
これって国も、人種も、考え方も違い
様々な人々が集まって仕事をする
フランスならではの「あるある」なんでしょうね
そして全てを諦めたとき、ろうそくの灯りの中
お城の装飾品として飾ってあった楽器による
スリランカ人スタッフの演奏で
幸せそうに踊る新郎新婦を見つけるのです
新婦(かなり天然)は「素敵な結婚式」だとマックスに深く感謝し
新郎の母親は元気に若返り(笑)
行き当たりばったり、出たとこ勝負のトラブルが
結果、すべて幸いに転じたのです
無事披露宴が終わり、翌朝会場を後にするスタッフたち
そこにはお互いへの信頼関係が生まれていました
これはきっと、他人の欠点や間違いに
「そんなにイライラしないで”リラックス”していこう」
っていう映画なんだろうな
そうすれば、もっと世の中うまくいくはず
最後には変人の新郎も
ありえないカメラマンも
ワンマンショー気取りのバンドのボーカルも
パジャマ兼普段着の服も
不思議とみんな可愛らしく見えました
【解説】allcinema より
「最強のふたり」「サンバ」のエリック・トレダノ&オリヴィエ・ナカシュ監督コンビが贈る結婚式コメディ。引退を決意したウェディングプランナーが、人生最後の大仕事と意気込む結婚式で、次々と予期せぬ騒動に見舞われるさまをコミカルに綴る。主演は「ムッシュ・カステラの恋」のジャン=ピエール・バクリ、共演にジル・ルルーシュ、ジャン=ポール・ルーヴ、ヴァンサン・マケーニュ。
ウェディングプランナーとして長年にわたり数々の結婚式をプロデュースしてきたマックスだったが、そろそろ引退の頃合いと思い始めていた。そんなある日、彼のもとに17世紀の古城を使った豪華絢爛な結婚式の依頼が舞い込む。しかし新郎新婦にとっての最良の舞台にしてあげたいとのマックスの意気込みとは裏腹に、集まったスタッフたちは揃いも揃ってポンコツばかり。次から次へとトラブルを引き起こし、いつしか式は混沌の様相を呈していくのだったが…。