原題も「Blue Thunder」
ここでのブルーサンダーとは、警察の最新型ヘリコプターのこと
ヘリコプターは低空飛行ができるので
アメリカでは犯人追跡によく使用されていますが
コンピュータで警察のデータベースにアクセスして経歴を検索したり
サーモグラフィーつきのカメラで撮影、録音できるという
当時の超ハイテク技術がたくさん登場します
おまけにガトリングガンで相手を撃墜させてしまうという無敵ぶり
LAは戦場か(笑)
ツッコミどころは多々ありましたが(笑)
ヘリコプターのアクション映画という珍しさと
ミニチュアやプラモデルを駆使した特撮は
好きな人は好きなのではないでしょうか
を装って全裸でエクササイズする女性を覗き見するようなパイロット(笑)
(アメリカ映画では、なぜか窓辺に裸の女が登場する)
出世に興味のない無頼派で、上司のウォーレン・オーツをいつも困らせてばかり
だけど操縦の腕は誰よりも立つ
そんな彼にLAオリンピックのテロ対策用に作られたという
最新鋭のヘリコプター、通称ブルーサンダーのテストパイロットの話が来ます
開発の責任者はベトナム戦争時代の同僚、マルコム・マクドウェルでした
しかし本当のテスト飛行の目的は、政府高官が高性能兵器の配備するため
単純な自動車盗事件と思われる案件で暴動をあおり
兵器配備反対派を暗殺しようと画策していたのです
そのことに気付いたロイ・シャイダーは命を狙われるようになります
マルコム・マクドウェルにヘリのネジを緩めらて墜落寸前に陥れられ
恋人は強姦と思わせた強盗に襲われ証拠の書類を奪われる
やり方があまりに姑息で古典的(笑)
スペイン語地区で暴動を起こそうという密談を撮影、録音することに成功
そのテープは新人クンによって、ドライブインのごみ箱に隠されます
マルコム・マクドウェルはテープのありかを聞くため新人クンを捕まえリンチ
すきを見て逃げ出した新人クンを射殺してしまいます
ゴミ箱の録画テープをテレビ局に持ち込むように頼みます
ブルーサンダーを追う空軍ヘリコプター
最後はマルコム・マクドウェルとの一対一の空中戦
線路に着陸させ、走る列車によって大破させます
(乗員乗客はどうなった? 笑)
恋人は無事テレビ局に到着
ニュース速報で全ての陰謀が国民の前で暴かれたのでした
主人公の性格があまり共感できるものでなく
内容としてはもうひとつですが(笑)
美しいLAの夜景をバックにした空撮や
SFXスーパーヴァイザー、ダグラス・トランブルチームが手掛けた特撮は
マニアなら必見の一作に間違いありません
【解説】KINENOTEより
ハイ・テク装備のヘリコプターブルーサンダーをめぐるアクション。「ドラキュラ(1979)」のジョン・バダムが監督にあたり、ゴードン・キャロルが製作した。エグゼクティヴ・プロデューサーはフィル・フェルドマンとアンドリュー・フォーゲルソン。ダン・オバノンとドン・ジャコビーの脚本に、バダムとディーン・リースナーが手を加えたものに基づいて撮影された。撮影はジョン・A・アロンゾ、音楽はアーサー・B・ルービンスタインが担当。
ヴィジュアル・コンサルタントのフィリップ・ハリソンがブルーサンダーをデザイン、仏製エアロスパシアル・ガゼルを2機購入してディック・マーティンが改造した。特殊効果監修は「ガントレット」のチャック・ガスパー。ヘリコプターのチェイス、ジェット機の追撃シーンのモーション・コントロール撮影は「スター・トレック」でダグラス・トランブルの下で働いた6人のエキスパー卜が設立したドリーム・クエストが手掛けた。出演はロイ・シャイダー、ウォーレン・オーツ、キャンディ・クラーク、ダニエル・スターン、マルカム・マクダウェルなど。なお、この作品は撮影後に死亡したウォーレン・オーツに捧げられている。ドルビー・ステレオ。パナビジョンで撮影。日本版字幕は野中重雄。テクニカラー(プリントはデラックス)、シネスコサイズ。1983年作品