ゲット・ショーティ(1995)

 
楽屋落ち
寄席(よせ)などで、仲間の者だけに通じて観客などにはわからないこと
転じて、一部の関係者にだけ通じて他の者にはわからないこと
 
 
ユルダラ系のクライムコメディ
レビューの評価はかなり酷かったですが(笑)
公開当時はずいぶんヒットしたそうです
100分ちょっとの短い作品ですし
名優の怪演には私もそれなりに楽しめました
 
ハリウッド的なニュアンスが分かっていたり
映画マニアの方なら、笑える小ネタが使われているのだと思います
 
 
主人公のチリ・パーマー(トラボルタ)は
セルピコの時のアル・パチーノのコートを愛用するほどの映画ヲタクで
ギャングの取り立て屋
 
ボスが死んだため、ボーンズ(デニス・ファリーナ)の傘下に入り
洗濯屋レオ(デイヴィッド・ペイマー)の借金回収をすることになります
ベガスに向かったチリは、映画プロデューサーの
ハリー・ジム(ハックマン)の取立ても請負うことになるのです
 
 
 
ハリウッドに着いたチリはハリーと意気投合
ハリーの愛人カレン(レネ・ルッソ)と
その元夫で人気スターのウィア(ダニー・デヴィート)を出演させ
洗濯屋レオの話を映画化しようということになります
 
それに、脚本を50万ドルで売ろうとする未亡人ドリス(ベット・ミドラー)や
リムジン社のボスで麻薬売人のボー(デルロイ・リンド)と
手下のベアー(ジェームズ・ガンドルフィーニ)が絡んできて
複雑な話になってきます
 
 
 
映画館でトラボルタが全セリフを覚えている映画が
黒い罠」というのは、たしかにマニアック
イマドキ、映画ファンでもマレーネ姐さんを見てときめくのは
日本では私くらいかもしれません(笑)
 
テレビで映るのは「リオ・ブラボー
デユークのファンはもう少し残っていると信じたい(笑)
 
 
ハリウッドの有名人はレストランで
メニューにないメニューを頼むとか
裏話を知れるのも面白いですね
 
 
ハーベイ・カイテルが登場するラストシーンは
「鎌田行進曲」(1982)とよく似ています
 
トラボルタのプロモーション・ビデオのような楽屋落ち映画
でも、現場では主演者がみんながアイディアを出し合って
楽しみながら撮影したのではないかと想像しながら鑑賞しました
 

 
【解説】allcinemaより
マイアミで取立屋を行っているチリ・パーマー(J・トラヴォルタ)は無類の映画好き。ボスが急死したため、彼らの組織は悪党レイ(D・ファリナ)の傘下に入ることになったが、チリを嫌うレイは彼に取り立ての難しい仕事をまわす。飛行機事故で死んだ事になっているクリーニング屋レオの足どりを追ってベガスに赴いたチリは、レオの情報と引き換えにハリウッドのB級映画プロデューサー、ハリー(G・ハックマン)からの借金回収を頼まれる。だが愛人カレン(R・ルッソ)の家に押し入ったチリとハリーは意気投合し、いっしょに映画を作る話で盛り上がる。だがハリーは、ヤバイ商売で有名な会社から渡されていた映画資金を使い込んでいたのだ……。
 映画マニアの借金取立屋が、映画の都ハリウッドでも地元マイアミと同じノリで騒動を引き起こし対処していく様が痛快なオフビート・コメディ。E・レナードの原作を「アダムス・ファミリー」シリーズのB・ソネンフェルドが製作総指揮も兼ねて監督しており、ブラックな笑いはここでも健在。J・トラヴォルタ、G・ハックマンをはじめとする役者陣も快調な芝居を見せている。