長い灰色の線(1954)


 
 
 
社会派映画のような私の好みの邦題なのですが。笑
 
エストポイントの士官学校の体育教官の
50年間にわたる夫婦愛、師弟愛をセンチメンタルに描いた作品でした。
長いとは歴史のこと、灰色は士官学校の制服、線は伝統のことだそうです。
 
アメリカではべトナム戦争より昔は、士官学校の生徒や卒業生の軍人は
憧れの存在だったのでしょうか。
文武両道、家に生活品までも支給され安定した生活
将来は議員か大統領か・・アメリカを担う男たちなのです。
 
だけれどそんな厳しい教育と訓練の士官学校
ドジでおっちょこちょい、しかも癇癪持ちのマーティ(タイロン・パワー)が
失敗を繰り返しながらも長い歳月を勤め上げます。
就職、結婚、親しい人との別れ・・
 
誰でも定年退職を迎えた時や、子どもが就職して巣立っていったときに
このように自分の人生を回顧するのかもしれません。
私もあと10年後とか20年後にもう一度見たなら
もっと感動するのかも知れませんね。
 
でも私は制服好き、特に軍服萌え派なので
その点では目の保養になりました。
何度か出てくるウエストポイントの実際の兵隊による行進はさすがで
とても見ごたえがあります。
 
ジョン・フォード監督の士官学校と軍隊への
そして故郷のアイルランドへの愛情を
たっぷり感じる作品でしょう。
 

 
【解説】allcinemaより
ウェスト・ポイントにある陸軍士官学校の教官、マーティ・マーの半生をつづったヒューマン・ドラマ。50年に及ぶ勤続を経た彼は、辞職命令を撤回させるべく、旧知の大統領のもとを訪れる。大統領の約束を取り付けて、彼はウェスト・ポイントへ戻ったが……。