大西部への道(1967)

 
 

 
 
豪華な顔ぶれにもかかわらずこれも知らなかった作品。
 
幌馬車隊のリーダーだけれど、冷酷な元上院議員タドロック(ダグラス)
クールで頭が切れる案内役のディック・サマーズ(ミッチャム)
頑固だけれど家庭的なエバンス(ウィドマーク)・・
そんな彼らが率いるオレゴン・トレイル踏破を描いた物語。
良かったですね、さすがの大物の競演は風格があります。
見ごたえがありました。
 
長い過酷な道中、仲間割れあり、浮気あり、死人も出てしまいます。
目的達成のためには嘘もつく、家族の大切な荷物も棄てさせる
幌馬車隊の開拓者たちはだんだんと
そんなタドロックの傲慢さに我慢ができなくなっていきます。
 
あれこれ人間関係が詰め込みすぎなわりには
展開が複雑にならず筋が通ったストリーになっています。
西部劇作品のなかでは、黒人やインディアンへの扱いが
差別的に描かれていないのも好感がもてますね。
 
崖を降りるシーンなどは本物なのでしょうか。
馬が怖がって暴れたりするのは緊張感がありました。
 
原作はA・B・ガスリー・ジュニアでピュリッツァー賞受賞小説。
名作「シェーン」の脚本も書いている作家さんですね。
 
有名だったり人気作品ではないけれど
こういう名作との出逢いがあるから
映画はやめられないのです。笑
 

 
【解説】allcinemaより
19世紀半ば、貧困にあえぐミズーリ州の町。住民の間では、豊かな資源に恵まれていると噂のオレゴンに安住の地を求めようという気運が高まっていた。そして、上院議員のタドロックが音頭を取り、移住へ向けて幌馬車隊が組織される。こうして総勢一千人余りの移住希望者がオレゴン開拓へ出発。だがその道中、インディアンとのトラブルで死者を出し、タドロックも職権濫用で仲間内に亀裂を作るなど、周囲に不穏な空気が拡がっていく…。
 実際に起きたアメリカ開拓史の出来事を著したピュリッツァー受賞の原作を基に、不況から脱するため未開の地オレゴン州へ向かう南部の人々の紆余曲折の旅を描いた西部開拓ドラマ。