アルゴ(2012)

 
 
 
珍しくDVDをレンタルいたしまして、私にしては新しい作品を観ました。
今年度(2013)のアカデミー賞作品賞含む3部門受賞で話題の作品ですよね。
 
1979年にCIAが架空のSF映画をでっち上げ、イランから人を
救出するという驚きの実話。
70年代作品の雰囲気を醸しだしている、美術や装飾、カラーにショット。
当時の映像を交えながらの暴動シーンは、再現度が秀逸です。
 
「クレーンで人間の首を吊る、野蛮な国よ!」
 
作中の、テヘランの町でクレーンの先からぶらさがる首吊り死体のシーンを
見たとき私の頭の中で鳴ったのは、ビリー・ホリディの「奇妙な果実」の
メロディーでした。
イラン人を野蛮だという権利は、はたして私たちにあるのでしょうか。
 
しかし、脱出サスペンスとしてはなかなかの秀作。
私は『遠い夜明け』や『キリング・フィールド』といった作品も好きなので
このての脱出ものは、映画としては結構好みのストリーです。
シュレッターに掛けた写真を、イランの子供たちが復元させていくところは
恐ろしかったですね。
ラストの空港でのクライマックスまで緊張感が続き、見ごたえがあります。
 
「アルゴ、クソ食らえ!」
 
作戦を手助けする、特殊メイク担当のチェンバース(ジョン・グッドマン)と
プロデューサーのレスター・シーゲル(アラン・アーキン)のふたりの
登場人物が好演。
言葉遣いは確かに悪いですけれど(笑)心温まるキャラで、とても良かったです。
 

 
【あらすじ】yahoo!映画より
1979年11月4日、テヘランイラン革命が激しさを募らせ、その果てにアメリカ大使館を過激派グループが占拠し、52人もの人質を取るという事件が起きる。パニックの中、アメリカ人6名が大使館から逃げ出してカナダ大使の自宅に潜伏。救出作戦のエキスパートとして名をはせるCIAエージェントのトニー・メンデス(ベン・アフレック)は、6名が過激派たちに発見され、殺害されるのも時間の問題だと判断。彼らを混乱するテヘランから救出する作戦を立案する。しかし、それは前代未聞で大胆不敵、そして無数の危険が伴うものだった……。