モスラ対ゴジラ(1964)

 
 
これはいかにも男の子が好きそうな怪獣映画ですね。 
64年制作だと思えば特撮映画として
なかなかの秀作なのではないでしょうか。
 
子を守るために戦うモスラ
親の仇をうつ幼虫
お金に強欲な人間の醜い争い
そんなストレートな誰でも感情移入できる設定もいい。
 
たとえ蛾と芋虫が大嫌いでも
思わずモスラモスラの幼虫を応援してしまいます。
 
街を襲撃するゴジラに逃げ惑う人々の描写もリアルですし
自衛隊自衛隊らしく、戦闘機や戦車で戦います。
もし怪獣が襲ってきたらどうするか・・
人々がただ呑気にゴジラを眺めている84年版より
ずっと丁寧に作られています。
インファント島民はいただけませんでしたが。笑
 
モスラの卵はどうしてあんなに大きいのかしらとか
小人を見てもどうして誰も驚かないのかしらとか
言葉の通じなかった島民がどうしてイキナリ日本語になったのかしらとか
疑問点もありましたが、ファンタジーだと思えばいいでしょう。笑
 
小美人の歌う歌は頭から離れなくなりました。笑
モスラーやモスラ
ドゥンガンカサークなんとかかんとかハンマーハンマームヤ・・
 
この作品を見たら、(今は大人の)男の子が
ゴジラ」映画ファンになってしまうのも
なんとなくわかるような気がしました。
 

 
【解説】allcinemaより
 嵐によってインファント島から巨大な卵が日本に漂着した。成虫モスラと小美人は、卵の所有権を主張する興行師に返還を願うが聞き入れられない。小美人たちが帰途に着いたころ、ゴジラが復活し名古屋を壊滅状態に陥れる。そして卵をも破壊しようとしたとき、成虫モスラが現れた。ゴジラを相手に善戦するも、ついに力尽きて倒れるモスラ。だが、卵からは双子の幼虫モスラが孵り、ゴジラに攻撃を始めたのだった……。
 超自然の存在であったモスラが、ここでははっきりと人類の味方として描かれている。それと対比するため、一方のゴジラには力と破壊のみが象徴されている。知性のかけらもない圧倒的な力をもった破壊獣という設定で、怪獣としてのカッコ良さでは、シリーズの中でも出色の出来だろう。また光学合成に頼らず、ギニョールと操演を巧みに使って、ゴジラモスラの肉弾戦を描ききったのは驚嘆に値する。ゴジラ初登場のシーンでは、地を割って尻尾から出てくるという演出も効果的だった。なお、ゴジラのマスクは眉の部分が白いものに改造された。