ゼロの焦点(2009)


 
 
なにがこの作品をつまらなくしているのでしょう?
豪華な盛り付けだけれど味気がない、そんな料理のよう。
 
戦後の酷い時代。
アメリカ兵に身を売る「パンパン」として生き抜いた二人の女性、佐和子と久子。
その過去を知る元警察官の鵜原
 
久子と再会した鵜原は彼女と夫婦同然の生活をしていました。
戦争で死んだ仲間のことを思い出せば自分だけ幸せになれない
結婚など決してしないそう心に誓っていた鵜原
しかしお見合した若い女性の禎子に
彼女の美しさに初々しさに本気で惚れてしまい結婚します。
 
まず禎子役の広末涼子さんが完全にダメですね。
ビッグネームですがミスキャスト。
彼女はクールな悪女の方が、たぶんいい演技すると思います。
新妻の初々しさもありませんでしたし
行方不明の夫を必死で探す情熱的な妻は似合いません。
 
今までの人生を全て変えるほど、若くて美しくてイイ女・・
それくらいの感情を鑑賞する側にも湧かせてくれるヒロインが良かった。
 
中谷美紀さんと木村多江さんはいい演技していますが
演出が悪いのでしょうね、わざとらしい。
妊娠している久子が自殺する理由もわからないし
佐和子が壊れるシーンも大げさすぎてリアリティがありません。
急に探偵のようになった禎子は、何の苦労もなく謎を解き明かしていきます。
なにもかもが突飛すぎるのです。
 
そして荒れる日本海に断崖。
ジリジリと後ずさりし、ペラペラと秘密を話します。
これはもう、船越英一郎さんがいつ登場してもおかしくないロケーション。笑
サスペンスとしてあまりにも、あまりにも定番すぎます。笑
 
松本清張氏の生誕100年記念で再映画化されたそう。
原作ファンは怒らなかったのかな?笑
 

 
【解説】allcinemaより
松本清張の傑作ミステリーを豪華女優陣の競演で映画化した松本清張生誕100年記念作品。敗戦直後の混乱期を経て復興へと向かう昭和30年代初頭の日本を舞台に、結婚間もない夫の謎の失踪を発端として不可解な連続殺人事件に巻き込まれていく若妻が、やがて隠された衝撃の真実に直面していくさまを描く。出演は「おくりびと」の広末涼子、「嫌われ松子の一生」の中谷美紀、「ぐるりのこと。」の木村多江。監督は「ジョゼと虎と魚たち」「グーグーだって猫である」の犬童一心
 妻・禎子と結婚式を挙げて7日後の新郎・憲一は、仕事の引き継ぎで以前の勤務地・金沢へと旅立った。ところが、憲一はそのまま帰ってこなかった。見合いのため、夫の過去を全く知らなかった禎子には、失踪の理由も皆目見当がつかない。夫の行方を追って金沢へと向かった禎子は、そこで得意先会社の社長夫人・室田佐知子と受付嬢の田沼久子という2人の女と出会う。一方、時を同じくして憲一と関わりのある人物が被害者となる連続殺人事件が発生するが…。