ボブという名の猫 幸せのハイタッチ(2016)




シネスイッチ銀座で鑑賞したのですが
平日にもかかわらず、ずいぶん女性客が多く入っていて驚きました
もしかして、主演のルーク・トレッダウェイという男性が
今の若い女性に人気なのかしら?とか思っていたら
映画が終わった後には売店に行列

ああ、猫好きの方々なのですね
猫が好きな方って、猫好きと公言はしないですけど
家の中をインテリアから食器から文房具まで
猫グッズで埋め尽くしている人が多いですよね(笑)

しかし、この映画を見たなら
猫好きじゃなくても猫ちゃんが飼いたくなります
しかもこの猫、タレント猫ではなく
「ボブ」本人(本猫?)だというではありませんか
めっちゃ演技うまい!

動物って言葉は喋れないけれど、人間の言っていることは
本当に理解してるのだなと思います





ヘロイン中毒の更生中であるジェームズはホームレス
ストリートミュージシャンとしてわずかな小銭を稼ぎ
食料調達のためにゴミ箱を漁る日々

ジェームズのあまりの救いようのなさに
ソーシャルワーカーのヴァルは住居をあてがいます
そこに迷い込んできた野良猫はジェームズに懐き
隣人のベティはその猫が「ボブ」という名前だといいます

いままで誰一人見向きもしなかった汚れたホームレス男
それがボブと一緒だとみんなが「可愛い」と近寄ってくる
ライブをすれば、多くの人がボブを見にやってきます
生活は潤い、ベティとも仲良しになっていくジェームズ

でも、そういう人気者になったジェームズを
ひがみ、ボブを嫌う者も出てきます
ベティにも薬物依存症であることがばれてしまいます
うまくいったと思えば、また奈落の底に逆戻り

そんな彼にボブのことを本にしないかという話がやってきます
そしてジェームズは本気で薬を絶つ決心をすることになります





ジェームズはとってもやさしい人なのですね
自分もまともに食べていないのに
猫にシリアルを食べられても怒りもしない
飼い主を探し、怪我をすれば病院にも連れていく

そのやさしさがまた弱さでもあるのでしょう
薬物から抜け出すことができずにいたのです
でもボブがやってきたことで、孤独な毎日から救われたのです

ペットは癒しだけでなく、人生の「支え」になるのだと
そこには深く感動しました


そしてなんといっても、ボブの賢くて可愛いこと
ボブ萌えです
世界的にきています、猫ブーム(笑)

ものすごいサクセスストーリーというわけではありませんが
猫の癒し効果は存分に味わえる作品でした



【解説】シネマトゥディより
ホームレスのストリートミュージシャンと、野良猫の運命の出会いを描いたノンフィクション「ボブという名のストリート・キャット」を実写映画化。どん底の生活を送っていた主人公が、1匹の猫との出会って人生をやり直す姿を映す。『ウェイストランド』などのルーク・トレッダウェイ、テレビシリーズ「ダウントン・アビー」などのジョアンヌ・フロガット、テレビシリーズ「ストレイン」などのルタ・ゲドミンタスが出演。また、本物の「ボブ」がほとんどのシーンでボブ自身を演じている。
ジェームズ(ルーク・トレッダウェイ)はギターを手に、ストリートミュージシャンとして日銭を稼いでいた。ドラッグ更生プログラムの最中のある日、彼はヘロインを摂取して病院に搬送される。退院後、彼が更生担当者ヴァル(ジョアンヌ・フロガット)が用意してくれた部屋に入居すると、どこからか茶トラの猫(ボブ)が迷い込む。ジェームズは、猫の飼い主を捜そうとしたが、見付けることができなかった。