ペーパー・ムーン(1973)




ペーパー・ムーン。タイトルだけで売れる!」(笑)


良い映画ですよね。
可愛くない女の子が、凄く可愛い。

小銭を稼ぐだけの聖書のインチキセールスマン、モーゼ。
かって親交のあった女性の葬儀に参列してみたら
みなしごになった女の子アディを
遠く離れた叔母さんの家に送り届けるハメになってしまいます。

モーゼは善人ばかり騙すのですけれど
聖書については騙されたほうも幸せな気持ちになります。
多少高くても買った人の宝物になるかも知れませんね。

釣銭詐欺なんて全然わからないな(笑)
私が店員さんでも、まんまと騙されてしまいます。
最初の5ドルからいくらになったんだろ?

そんな親子じゃないけど
親子かも知れないふたりのロード・ムービー。
やがてふたりには、本当の家族のような愛情が芽生えてきます。

結局ボコボコにされて
手元にはおもちゃ箱と10ドルしか残らなかったけれど
それで良かったのです。
そのかわり、本当に大切なものを手に入れたのだから。

見終わったあとにとてもいい気持になれる作品ですね。
タイトルと、ストリーと、こんなにぴったりくる映画って
他にないでしょう。

お気に入りで。



【解説】allcinemaより
聖書を売り付けて小金を稼ぐ詐欺師のモーゼが、亡くなった知り合いの娘アディと出会う。彼は嫌々ながら彼女を親戚の家まで送り届ける事になったが、ペテンの相棒としてアディと旅を続けるうち、モーゼは父親めいた愛情を感じていく……。モノクロの映像が30年代の雰囲気を巧みに伝える、心温まるロード・ムービー。大人を手玉にとるT・オニールの演技が楽しい(アカデミー助演女優賞受賞)。後にジョディ・フォスターがアディに扮したTVシリーズも製作された。