原題も「Only the Brave」(唯一の勇敢な)
日本ではあまり馴染みのない森林火災ですが
2019年秋から現在(2020年2月)においてもなお続いている
オーストラリアの森林火災はニュースになっています
その規模と被害の大きさに一刻も早い終息を願うばかりです
本作は2013年6月アリゾナ州の山火事で
同州ブレスコット市から出動していた
”ホットショット”と呼ばれるエリート消防士20人からなる
消防部隊のうち現場を離れていた1名を除く
全員が死亡した悲劇の映画化
森林火災の消防隊は、どうやって山火事に挑むかがわかりやすく
そしていかに過酷で危険な任務なのかということを知らされます
森林消防隊の指揮官マーシュ(ジョシュ・ブローリン)は
天候や風向きの推移を的確に予測し山火事を食い止めるベテラン消防士
しかし現場の指揮権は精鋭消防部隊”ホットショット”にありました
マーシュは隊を”ホットショット”にしたいと
消防署長のデュエイン(ジェフ・ブリッジズ)に
市長から認定して貰えるよう頼み込みます
一方、薬物に浸り自堕落な生活を送るマクドナウ(マイルズ・テラー)は
遊びで数か月付き合った女の子が妊娠したことを知ります
そして産まれた娘を見た時、責任に目覚めてしまった(笑)
マーシュの隊に応募します
そこに待っていたのは過酷な訓練と作業でした
そんな不良少年がホットショットで更生、成長と
”ホットショット”を目指す消防隊長と
妻(ジェニファー・コネリー)との夫婦の物語
やがて町を山火事から救ったことで
ヒーローになっていく姿が描かれていくわけですが
そこからいっきに突き落とされる
山火事の恐ろしさが牙をむく
わずかな望みをかけて緊急シェルターに潜り込み
山火事の通過を待つ
焼け跡に残った19の動かないシェルター
そのほとんどが20代の若い消防士でした
もちろん脚色している部分は多々あるでしょうが
ジョセフ・コシンスキーは真摯に事実と向かい合い
亡くなった19人の消防士とその家族に捧げるため
この映画を作ったような気がします
彼らのように自然のために、人々のために
命を懸けることができるだろうか
ご冥福を祈らずにいられませんでした
【解説とあらすじ】KINENOTEより
アメリカ・アリゾナ州の森林消防士たちの実話を基に「オブリビオン」のジョセフ・コシンスキー監督が映画化。堕落した日々を過ごしていたブレンダンは、恋人の妊娠を契機に森林消防団に入隊。地獄のような訓練が続くなか、山を飲み込む巨大な山火事が発生する。出演は「ヘイル、シーザー!」のジョシュ・ブローリン、「ビニー 信じる男」のマイルズ・テラー、「ギヴァー 記憶を注ぐ者」のジェフ・ブリッジス、「ローン・サバイバー」のテイラー・キッチュ、「アメリカン・バーニング」のジェニファー・コネリー。
学生寮で堕落した日々を過ごしていた青年ブレンダン(マイルズ・テラー)は、恋人の妊娠をきっかけに生まれ変わることを決意。地元の森林消防団に入隊する。地獄のような訓練の毎日を過ごしながらも、ブレンダンは仲間たちと絆を深め、チームを率いるマーシュ(ジョシュ・ブローリン)との信頼を築き、彼らの支えの中で少しずつ成長していくのだった。そんなある日、山を丸ごと飲み込むような大規模な山火事が発生する……。