ライラの冒険 黄金の羅針盤(2007)


 
 
 
誰もがダイモンという守護精霊を連れ歩くという世界観は面白いですね。
心が身体の中ではなく、違う動物に姿を変えて外にいるのです。
そしてダイモンの身体や心が傷つくと、自分の身体や心も痛む。
かけがえのないパートナーなのです。
 
懐かしの「ネバーエンディングストーリー」を思い出しような展開も
いいですね、好みです。
キャラも立っていましたしファンタジー映画としては
なかなかの出来ではないかと思いました。
 
だけれど「私たちの本当の闘いはこれからだ!」とか言っているのに
続編なしで終っちゃって、どうよ?ですよね。
こんな中途半端に作るなら最初から作らなければいいのに・・
そんな印象を強く受けましたが理由があるのですね。
 
「2009年12月、制作会社から続編の制作について断念することが発表された。北米カトリック連盟が「子供に対し無神論を奨励する映画だ」などとしてボイコット運動を展開したことからアメリカにおける興行収入が振るわなかったことが理由であるとされ、原作者であるフィリップ・プルマンが遺憾の意を述べる事態となっている。」
ウィキペディアより
 
ハリーポッターがOKでライラがNGの理由は
カトリック教でもないし宗教に詳しくない私にはわからないのですが
どこかのシーンにたぶん難しい問題があるのでしょうね。
 
大量の人間が死ぬバイオレンス映画や戦争映画はよくても
宗教観が違うファンタジーはいけないのです。
 
私的には「ロード・オブ・ザ・リング」ほど最高の出来ではないにしろ
それほど駄作とは思いませんでした。
 
ただ世の中にある理不尽のひとつを知ることができる・・
そういう作品には間違いないでしょう。
 

 
【解説】allcinemaより
オリジナルティ溢れる深淵な世界観と、ユニークかつ魅力的なキャラクターの数々、そして大胆不敵にして深い哲学的テーマ性で文学史上に残る傑作となったフィリップ・プルマンの“ライラの冒険”三部作を、「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズのニューライン・シネマが壮大なスケールで映画化する冒険ファンタジー超大作。本作はその第一弾。出演は、主人公ライラ役に一万人を越えるオーディションで選ばれた新人ダコタ・ブルー・リチャーズ、謎に満ちた悪女コールター夫人役にニコール・キッドマン、ライラの叔父で探検家のアスリエル卿役にダニエル・クレイグ。監督は「アバウト・ア・ボーイ」のクリス・ワイツ
 われわれの世界と似ているけど多くの点で異なるパラレルワールドの英国オックスフォード。その世界では人々は、それぞれの心が動物の姿で具現化したダイモンと呼ばれる守護精霊と片時も離れず行動を共にしている。幼い頃に両親を亡くし、オックスフォード大学のジョーダン学寮に暮らす12歳の少女ライラも“パンタライモン”というダイモンと常に一心同体。粗野で好奇心旺盛なライラは周囲の大人を困らせるほど元気いっぱいなお転婆娘。そんな彼女の叔父、アスリエル卿はこの世界を支配する“教権”がひた隠しにするダストと呼ばれる謎の粒子の秘密を解明すべく北の地へと探検に向かう。一方、ロンドン上流社会の実力者コールター夫人は真意を秘してライラへと近づいていく。相前後して、ライラの周囲で子どもたちが行方不明になる事件が相次ぐ。そしてついに親友ロジャーまでもが姿を消してしまう。やがてライラは、多くの子どもたちをさらわれた流浪の部族ジプシャンに窮地を救われ、彼らと共に子どもたちを取り戻すため、学長から手渡された黄金に輝く“真理計”を手に、北の地を目指し危険な旅に出るのだが…。