ふたりのヌーヴェルヴァーグ ゴダールとトリュフォー(2010)

 
「僕は時々嘘を言います。
本当のことを言っても両親が信じないから
嘘を言う方がいいんです」
 
 
 
 
 
「海が嫌いなら
 山が嫌いなら
 街が嫌いなら
 
 
 
 
 
 
「恋をすると頭に火がついて、それが身体中かけめぐって
爪先まで下りて耳鳴りが残る」
 
 
 
 
 
「本当はもう愛していないの
もう無理なのよ・・」
 
 
「軽蔑」
 
 
 
 
 
ヌーヴェルヴァーグとは、1950年代に始まった
「新しい波」を意味する映画運動のこと。
 
ヌーヴェルヴァーグ」とは何だったのか?とか
私には詳しいことはよくわかりませんが
ヌーヴェルヴァーグ」と呼ばれる作品はゴダールトリュフォーのほかに
ジャン・マルやルイ・マルなど、あげればきりがないけれど好きです。
 
人生は理不尽で儚い、だけれど美しい
そんな登場人物たちも、心に沁みる台詞も好きです。
 
この作品はゴダールトリュフォーの出会から決別までを描いたもの。
彼らがどういう生い立ちだったか、どういう思想だったか
成功と挫折、映画界に与えた影響・・・
 
彼らの映画は若くて瑞々しいですね。
早くから才能を花咲かせた天才なのです。
しかし若さゆえの身の程知らずさも多く抱えています。
映画界に対する批判の鉾先はやがて自分たちにも向けられます。
 
世間はいつまでもちやほやはしてくれない。
流行の浮き沈みは激しいのです、今も昔も。
 
でも良い作品は
ホンモノは
永遠に残ります。
 
映画好きには貴重な映像がいっぱいでしょう。
ヒッチおじさんやハワード・ホークスなど、多くの巨匠も登場。
嬉しい限りですね。
 
私はフランス映画が好き。
そしてその原点になったのはたぶん「ヌーヴェルヴァーグ」だと思います。
 
若かりし日のふたりの偉大な監督を鑑賞できる貴重な作品でしょう。
映画通の方には絶対オススメだと思います。
 

 
 
【解説】allcinemaより
 “ヌーヴェルヴァーグ”の名を世界に知らしめたフランソワ・トリュフォー監督の「大人は判ってくれない」カンヌ国際映画祭で上映されセンセーションを巻き起こしてから50周年になるのを記念して製作されたドキュメンタリー。ヌーヴェルヴァーグを代表するふたりの巨人、フランソワ・トリュフォージャン=リュック・ゴダールの友情と決別までの軌跡、そしてふたりの間で翻弄されることになる俳優ジャン=ピエール・レオの運命を振り返る。