良家のお嬢様のソフィ(ジェシカ・ビール)と
平民の子アイゼンハイム(エドワード・ノートン)は幼友達でした。
ふたりはお互いに惹かれあっていましたが、身分の違いによって引き裂かれます。
そして10年後、アイゼンハイムは有名なマジシャンとなり
ソフィは皇太子と婚約していました。
「ロミオとジュリエット」のミステリー版といったところでしょうか。
観ている途中で先が読めたか、読めないかでも、面白さがとても変わる
作品でしょう。
私は途中でオチを想定してしまったため、失敗でした。
トリックの説明がないことについても、つまらなく感じてしまい残念。
ただ、窓から民衆に「あれはトリックだ。死者は呼び戻せない」と言うだけや
『オレンジの木』の種明かしが書かれたらしい紙を見せるだけで
納得させようなんて。
もっと唸るようなトリックのネタばらしをしてほしかったですね。
これだと、主人公が万能の魔法使いのようではありませんか。
しかしプラハの風景は美しいですし、美術は格調高くとても優れていました。
色彩もとても良く、クラシックなムードは十分。
警部役のポール・ジアマッティや皇太子役のルーファス・シーウェルなど
脇役陣の演技も光っていました。
どんでん返し系が好きな方にはオススメ。
決して深読みせず、素直に鑑賞するのがいいでしょう。
【解説】allcinemaよりピュリッツァー賞受賞作家スティーヴン・ミルハウザーの同名短編小説を「レッド・ドラゴン」「25時」のエドワード・ノートン主演で映画化した幻想ミステリー・ロマンス。19世紀末のウィーンを舞台に、身分の差ゆえに一度は諦めた初恋の女性を巡って、一人の天才幻影師が自らの奇術を駆使して時の皇太子に果敢に立ち向かう姿を、妖しくも格調高く描き出す。共演はポール・ジアマッティ、ルーファス・シーウェル、ジェシカ・ビール。監督はこれが長編2作目の新鋭ニール・バーガー。
19世紀末、ハプスブルグ帝国終末期のウィーン。イリュージョンが見せ物として隆盛を誇る中、天才と評され絶大な人気を集める幻影師、アイゼンハイム。ある日、評判を聞きつけた皇太子レオポルドが観覧に訪れる。ショーの途中、皇太子が同伴していた婚約者を舞台に招いたアイゼンハイムは、彼女が幼なじみのソフィと気づき動揺する。かつて2人は互いに愛し合いながらも、階級の壁の前に引き離されてしまったのだった。そんなアイゼンハイムは王宮に招かれた際、皇太子の前で挑発的な態度に出る。これに逆上した皇太子は、自らに仕える警部ウールにアイゼンハイムの追い落としを命じるのだったが…。