彼女を見ればわかること(2001)


 
 
 
仕事で成功したり、美貌に恵まれていたりしながらも
どこか満たされない、なにかが足りない・・
私的には共感できる登場人物ではありませんでしたが
でも、もし自分が独身のキャリアウーマンだったなら
違う視点で観れたと思います。
 
「あなたは幸せのフリをするのが得意で、自分を演じているだけ。
本当はとても不安で満たされていないのに」

「あなたはとても秘密主義者で、簡単に人を信じない。
人に期待しても、失望するだけだと思ってる・・」
 
最初の物語で産婦人科医(グレン・クローズ)に
タロットをする占い師(キャリスタ・フロックハート)の言葉には
結構共感してしまう女性も多いのではないでしょうか。

 5つの物語の中では、ひとり息子をかかえる
シングルマザー(キャシー・ベイカー)と
隣に引っ越してきた小人症の男性の物語はインパクトありました。
小さいので大変だろうと、車で送ったり荷物を持ってあげようとする女性。
しかし彼はとても紳士でした。
長い間子育てや仕事で忙しく、女性として扱われたり優しくされたことが
なくなってしまったオバサン。
彼の態度にに、思わず心がときめいてしまったのです。
 
シリアスな、盲目の女性を演じるキャメロンも良かったですね。
「女の人生を推測するなんて愚かな行為だわ。
彼女の心は誰とも分かち合えない。」
誰もが本当にわかりあえることはないのです。
 
有名女優の豪華な顔ぶれだけあって、さすがの安定した演技。
繊細な女性の内面を、言葉少なく巧く表現し、貫禄は十分でしょう。
 

 
【解説】allcinemaより
ハリウッドを代表する5人の女優が出演したオムニバス風ドラマで、L.A.郊外に住む悩みを抱えた女性たちの日常を5話構成で描く。主人公は老母を看病する女医。ひとり息子に情愛を注いできたシングルマザー。死の病に侵された恋人と暮らす占い師。不倫中の銀行の女性支店長。盲目の妹をもつ女性刑事、そして、自分の美貌を良く知っている盲目の妹。いずれもが伴侶のいない独身で男に頼らず生きている。傍目には幸せそうにみえる彼女たちだがそれぞれに悩みは深い……。