敦煌 とんこう (1989)

 

 
 
 
「文字を持たない民族は滅びる」
 
漢人支配下に置かれることを拒んだ西夏人は
自分たちの国と文字を作ろうと必死でした。
行徳(佐藤浩市)は西夏の皇帝李元昊渡瀬恒彦)の命令で
西夏文字の辞書を作る仕事に取り組みます。

 
西田敏行さんが、若くてスリムで動きが良かったですね(笑)。
敦煌の王の田村高広さんの、穏やかな君主な印象と裏腹に口汚い2面性も巧い。
ヒロインのウイグルのツルピア王女役の中川安奈さんも綺麗でした。
(演技はヘタだなぁ・・苦笑)
 
全体的にテンポが悪く、ストリーがわかりにくいのは残念でした。
しかし、歴史ロマン、特にシルクロードの好きな方にはオススメだと思います。
仏教美術も素晴らしい。
 
全編中国ロケ、10万人のエキストラ・・
日本人の原作で、日本人が日本語で演じている、中国の物語という
稀な作品でしょう。
 
どこの国にも民族にも、それぞれの文化や歴史や考え方があるのです。
批判の先になにがあるのでしょう。
映画で、ほんの少しでも相互理解ができたらいいですね。
 

 
【あらすじ】ウィキペディアより
北宋のころ、主人公・趙行徳は科挙の最終試験殿試を受けるため首都開封にやってきた。行徳に出された問題は「西夏対策を述べよ」であったが、西夏が単なる辺境だと思っていた行徳はまともに答えることが出来ず、受験に失敗する。
次回の科挙は3年後……。失望感のあまり自暴自棄になっていた行徳は、西夏出身の女と知り合ったことから西夏に興味を持ち、西へと旅する。しかし、途中で西夏の傭兵の漢人部隊に捕獲されてその兵に編入されてしまう。しかし、漢人部隊々長の朱王礼は行徳に目を掛け、彼を漢人部隊の書記に抜擢する。辺境だとばかり思っていた西夏は、シルクロードの拠点として仏教文化の華開く砂漠のオアシスだった。西夏軍がウイグルを攻略した際、行徳はウイグルの王女・ツルピアを助けて匿い、やがて彼女と愛し合うようになる。やがてその才能を認められた行徳は、西夏の首都への留学を命じられ、ツルピアの庇護を朱王礼に託して旅立つ。しかし留学期間が延び、ようやく西夏に戻ったときには、ツルピアは西夏の皇太子李元昊ウイグル支配の手段として、強制的に彼の妻となることになっていた。しかし、婚礼の席上、ツルピアは李元昊を殺害しようとするが失敗、そのまま城壁から身投げしてしまう。李元昊に対して反感をつのらせた朱王礼は、李元昊敦煌を制圧してそこに入城する機をとらえて反乱をおこすが、すんでのところで李元昊を逃してしまい、壮絶な戦闘の後に戦死する。戦乱の中で大混乱に陥る敦煌。行徳は敦煌文化遺産を戦乱から守ることを決意し、貴重な書籍や経典を敦煌郊外の石窟寺院に運び出していく。