トム・ホーン(1980)


 
 
実在の人物、トム・ホーンの晩年を描いた伝記映画。
 
かっては賞金稼ぎや騎兵隊などで名をあげた
そんな伝説のヒーローを、牛泥棒を退治する用心棒としてある牧場が
雇うことになります。
しかし、牛泥棒を射殺したあとも銃弾を撃ち込み続けたことを理由に
トムは牢屋に繋がれてしまうのです。
やがて最初はちやほやし仕事を依頼した人々は、彼を邪険に扱うようになります。
 
開拓時代にそのまま取り残された男。
そんなかってのヒーローに対する周囲の残酷・・
 
ラストのトムの絞首刑はひとつの時代の終りを告げているようです。
それはアメリカという国の、70年代の終わりとも重なります。
そして、マックイーンがスターとして成功した西部劇へのオマージュ・・・
 
孤独な一匹狼のような悲壮感って、マックイーンの最大の魅力ですよね。
誰でも寂しい・・だから映画の中の彼に、人々は惹き付けられて
しまうのかもしれません。
 

 
【あらすじ】allcinemaより
「荒野の七人」「ネバダ・スミス」などでスクリーンを飾り多くのファンを魅了した大スター、S・マックィーン主演による西部劇。開拓時代末期の実在の人物“トム・ホーン”をモデルに、その波乱に満ちた半生を綴る。マックィーンは本作完成後の翌年、この作品の撮影中から噂されていた肺ガンにより死亡した。