失われた週末(1945)


 
 
 
第18回アカデミー作品賞、監督賞、主演男優賞、脚本賞受賞作品。
 
ビリー・ワイルダー監督作品は大好きなのですが
楽しいラブコメではありませんでした。
アルコール依存症の苦悩を描いた作品といえば
酒とバラの日々」が印象が深いですが
アルコールに対する執着の凄さは、この作品も相当なものでした。
 
主人公ドン(レイ・ミランド)のアルコールへの渇望はまるで
灼熱の砂漠で水を求めるようです。
お酒を飲むためにはどんな嘘でもつきます。
献身的な兄や恋人のヘレン(ジェーン・ワイマン)のことさえ
お酒を飲むためならば平気で裏切るのです。
それでもヘレンは、ドンに懸命に尽くします。
 
しかし依存症とは、愛する人や家族のために克服できるものでしょうか?
私は、やはり自分で決心しない限りはやめることができないと思います。
お酒もそうですが、煙草やギャンブル
女性の場合はダイエットなんかもありますね。
いったんやめても、またやってしまう・・・
 
私もお酒は好きですが。
さすがに、喉が焼けるようなお酒をストレートで大量には飲めませんね。
あんな飲み方ができるのは、楽しくないお酒だからなのです。
たぶん・・・笑
 
キスをするたびに「かかんで」もらったり
煙草を逆にくわえるのをいちいち直す場面は
ワイルダー色が出ていて可愛かったですね。
 
希望をもたせるラストでしたが、はたしてドンはお酒をやめれるでしょうか?
 
たぶん、無理でしょう。
 

 
【あらすじ】yahoo!映画より
売れない作家ドン・バーナムは重度のアルコール依存症。兄や恋人の懸命な努力も効を奏せず、目を離した隙に一杯あおる始末だった。馴染みの酒場でも彼の病気は知られていたが、いよいよ酒代がなくなったドンは、街をさすらう内に気を失ってしまう…