マルタの鷹 (1941)


 
 
ジョン・ヒューストンの初監督作品であり
ハンフリー・ボガート(撮影当時40歳)の出世作だということです。
ボガードは翌年に名作「カサブランカ」に主演し
ハードボイルド俳優の地位を確立しましたよね。
 
「マルタの鷹」とは、マルタ島の騎士団(十字軍)が
スペイン皇帝に献上するために作成した
純金に宝石がちりばめられた鷹の形をした彫刻像のこと。
そして、その価値は100万ドル以上の値打ちがあるかもしれないのです。
 
相棒殺しの容疑を晴らすため、サム・スペード(ハンフリー・ボガート)は
美貌の依頼人の女性であるオショーネシー(メアリー・アスター)を
問いただします。
そこにカイロ(ピーター・ローレ)と名乗る男が現れ
鷹の置物を探し出してくれたら報酬を出すというのです。
隠し事に謎の多い、オショーネシーとカイロ。
さらには、二人の背後にはガットマン(シドニー・グリーンストリート)という
黒幕がいたのです。

主人公である、サム・スペードと、相棒の妻とは愛人関係でした。
同じ事務所の受付嬢は、仕事を全うしてくれる頼りになる存在。
依頼人である謎の女性とは、いきなりのキス。
(こういう展開はともかく、男女ってお互いが合うかどうかの
本能的な直感はありますよね?)
しかし、いくら惹かれた女性であっても
相棒が殺された事件については容赦はありません。
 
ボギーの渋さが前面にでていましたが
女性にもぜひ粋な言葉で切り返して欲しかったですね。
私が脚本家だったらラスト、警察に連行されるオショーネシーに
こう言わせます。
 
「20年後に出所して再会した時にも、きっと虜にさせてみせるわ・・」
そしてサム・スペードが答えます。
「人生で20年なんて一瞬さ・・大切なのはまた会うこと」
 
何を言っているんでしょうね、私。
毎度ながら、妄想が暴走してゴメンナサイ。笑
 

 
【あらすじ】goo映画より
サン・フランシスコで私立探偵局を開いているサム・スペードは、ワンダリーという女から、サースビーという人物に尾行されているから救ってほしいと頼まれるが、スペードの相棒のアーチャーが彼女の美しさにひかれて買って出た。しかしその夜アーチャーはサースビーと共に死体となって発見される。当局ではスペードとアーチャーの妻のアイヴァの間を怪しみ、彼の謀殺ではないかとの嫌疑をかれられ、スペードは身の危険を守るため、ワンダを追及して、彼女の本名がオーショネイといいサースビーとなにか一儲けを企てている間に、彼女は自分を裏切ろうとしたサースビーの尾行を頼んだことがわかった。