二等兵物語/女と兵隊・蚤と兵隊(1955)


 
 
発明家の古川凡作(伴淳三郎)と靴修理屋、柳田一平(花菱アチャコ)は同じ頃赤紙を受け取り入隊。

心がやさしく、要領が良いとはいえないふたり。
そこで待っていたのは、上官の理不尽ないじめばかり。
 
古川は悦子という女性と知り合い付き合い始めます。
しかし隊長の2号を押し付けられ結婚式を挙げるのです。
悦子は泣いて古川の前から去ります。
 
この作品の見所はやはり、日本が無条件降伏したらしいという噂が流れたとき
備蓄物資を盗み逃げようとする上等兵たちに、古川が機関銃を乱射するシーンです。
 
「お前ら、それでも、人間かー!」
「・・部下たちの心を考えた事があるのか・・・」
 
やさしさや思いやりの大切さを、上官に訴える場面は感動的でした。
そして終戦後、悦子にプロポーズした古川は言います。
 
「いつまでも平和が続く機械を発明する」
 
10作続いた人気シリーズの1作目ということです。
公開当時は、登場人物と同じような体験をした人も多くいたのでしょう。
古川の上官への逆襲に、スカッとしたに違いありません。
現在はシリーズのソフトは廃盤らしいですが。
 

【あらすじ】NHKオンラインより
終戦間近の昭和20年、発明家・古川凡作、そして靴の修理屋を営む柳田一平のもとへ召集令状が届く。神経痛だからと乳母車で出征したことが新聞に載った古川は、記事を見た若い女性の慰問をうけ、有頂天に。だがそれもつかの間、上官の愛人との結婚を無理やり迫られ、一人息子を残してきた柳田の招集解除を条件に了承する。