
「女性とはただの散歩でもうまく事が運ばない」
原題は「Conte d'ete」(夏の物語)
夏の海で出会った友達以上、恋人未満の男女のゆくえ
女性たちの水着姿が眩しい(笑)

物語は7月17日から8月6日までの
毎日のタイトルカードが表示されながら進行していきます
ギターを持ってやってきた青年ガスパール(メルビル・プポー)は
カフェでバイトするマルゴ(アマンダ·ラングレ)と知り合い
ともに過ごすことになります

ガスパールの滞在する家が「海辺のポーリーヌ」に出て来た家にそっくりで
さらに「ポーリーヌ」のアマンダ·ラングレが(13年ぶり2度目の)ヒロイン
ポーリーヌのその後かと思ってしまいましたが
違いました(笑)

ガスパールはレンヌ出身の数学者で
休暇が終わればナントのデザイン会社に就職が決まっていましたが
一方で音楽家になりたいという夢もあります
ディナールに来たのは恋人(だと思ってる)のレナに会うため
でもレナは妹と妹の恋人とスペインに旅行中で
本当にディナールに来てくれるか定かでないと言います

マルゴははディナールから車で1時間ほどのサン・ブリュック出身
民族学の博士号を持っており、バイトの傍ら
ブルトン人(ブルターニュ地方に住む民族)の調査を行っています
彼氏は海外出張中で、ガスパールを地元の名所に案内します
マルゴに連れて行ってもらった漁師の家で
ガスパールは海の民謡に触発され、漁師の物語の曲を作り上げます

このふたりが本当にいい雰囲気で
お互い恋人とうまくいっていないなら付き合っちゃえよ、と
誰しもが思うわけなのですが
ここでガスパールに人生初の「モテ期」がやってきてしまいます(笑)

マルゴに誘われてディスコ行くものの、集団嫌いで誰とも踊れない
マルゴの知り合いで地元の銀行に勤めるソレーヌは
内気そうなガスパールを気に入り
翌日ビーチで偶然ガスパールに会うと
叔父のボートに一緒に乗りに行こうと誘います

ソレーヌの叔父の家でギターを見つけたガスパールは
自作の漁師の曲を弾き、元聖歌隊だったというソレーヌに歌ってもらうと
レナのために書いたというこの曲をソレーヌにプレゼント
最近ふたりの彼氏とわかれたばかりと打ち明けるソレーヌと熱烈なキスをし
翌週(ブルターニュの先端沖にある)ウエッサン島へ行こうと誘います
ウエッサン島はガスパールの愛読書に出てくる島でした

しかしガスパールがアパートに戻ると
スペインに行ったきり全く連絡つかなかったレナから突然電話がかかってきて
ビーチで再会することになります
彼女はふたりが会えなかった間、いかにガスパールの魅力に気付いたかを語り
有頂天になったガスパールは本当に愛しているのはやはりレナだと
ソレーヌとは別れ、レナとウエッサン島に行くことにします

ところがレナは次の約束をすっぽかし
次に会った時にはイライラしていてよそよそしく
怒りに任せ「愛していない」ガスパールを罵り去っていきます

女性特有の心身に与える様々な不調がわかってきていますが
男性にとって女性の不機嫌や、いきなりの「ノン」は全く理解できないもの

気分屋のレナの機嫌取りや
主導権を握りたがるソレーヌのプレッシャーに疲れたガスパールは
マルゴといるときが一番正直で自分らしくいられることに気付き
一緒にウエッサン島に行きたいことを告げます

ところがところが、レナが自分のとった行動を謝って来て
レナからウエッサン島に行きましょうと誘われます
その後ソレーヌからも電話がかかってきて
ウエッサン島に行くことを決めたといいます

まさかのトリプルブッキング
だけどこの優柔不断男は、どちらにもうまく断れない
(マルゴと行くと言えばいいだけなのに)

そのとき友人から電話が入り、ラ・ロシェルにいる人物が
ガスパールの曲をレコーディングをしたがっていると伝えられます
これは一生に一度のチャンスかも知れない

ガスパールはレナのことも、ソレーヌのこともなかったことにして(笑)
ディナールを去る(逃げる)ことを決意
それでもマルゴだけはこれからも自分のそばにいてくれると信じていました
しかし見送りに来たマルゴは、彼氏がもうすぐ戻ってくることと
ウエッサン島には民族学の調査に行くことを告げ
ガスパールとキスを交すと、出航するフェリーに手を振るのでした
この男のことだから、ほとぼりが冷めたころ
再び彼女たちと会おうとすることは間違いないと思うんですけど(笑)
結ばれるかどうかは、やはり運命が決めることなんでしょうね
【解説】映.COMより
フランスの巨匠エリック・ロメールによる「四季の物語」シリーズの第3作で、夏のリゾート地を舞台に3人の女の間で揺れ動く青年の恋愛模様をみずみずしくつづった作品。恋人レナとバカンスを過ごすため、海辺のリゾート地ディナールへやって来た大学生ガスパール。後から合流する予定のレナを待つ間、クレープ店でアルバイトするマルゴと親しくなり、デートを重ねていく。さらに、パーティで出会った魅惑的なソレーヌともひかれ合うが……。後に「わたしはロランス」などに出演するメルビル・プポーがナイーブな青年ガスパールを好演し、「海辺のポーリーヌ」以来13年ぶりにロメール監督作に出演するアマンダ・ラングレがマルゴを演じた。
1996年製作/114分/フランス
原題または英題:Conte d'ete
配給:マーメイドフィルム、コピアポア・フィルム