
「ALWAYS四丁目 ギドラのお城」の管理人であり
ブロ友のギドラ伯爵から、誕生日&年間ポイントプレゼントが届きました
エリック・ロメールによる「四季の物語」シリーズのBlu-rayディスク3作品
しかも(たぶんディスク版でしか見れない)短編映画の特典付き
こうして未見の名作の数々を鑑賞できるのも伯爵のおかげ
伯爵、本当にいつもいつもありがとうございます♪

最初のレビューは「四季の物語」の第1作目にあたる「春のソナタ」
原題は「Conte de printemps」(春物語)

ヌーヴェル・ヴァーグといえば
哲学好きで、インテリをひけらかし、皮肉たっぷりと
面倒くさい(褒めています)

作家性がはっきりしていて、個性が一目瞭然
でも基本はボーイ・ミーツ・ガールと意外と単純(笑)
特にロメールは女性特有の不安定さを描くことに長けていますね
かといってドロドロしていなく軽快なタッチなので見やすい

物語は音楽学校に通う女の子が
パーティで知り合った女性教師と、父親をくっつけようとしますが
ふたりはお互い惹かれ合っていくものの、ふたりとも恋人がいて
やはり恋人と元のさやに収まるというもの

映画で見る限りでは、フランス人の恋愛って本当に自由というか
男と女がいたら、どちらかが絶対口説かなきゃみたいな
(それがマナーというものなのかな 笑)

愛車(プジョー)でアパートに戻ったジャンヌ
部屋は無残に散らかっていて片づけようとしたものの
思いとどまりボストンバックに数冊の本と
衣類を詰め込み出て行きます

次に向かったアパートでは、見知らぬ男性が半裸で出てきて
部屋を貸していた従妹がボーイフレンドを連れ込んだようです
従妹からもう少し部屋を貸してくれないかと頼まれ
行き場のなくなったジャンヌは(最初の部屋は彼氏のもの)
大学時代の女友達から誘われたパーティに出かけることにします
とはいえパーティーでは知り合いもいなく、ひとりぽっち
そこに年上の彼氏に先に帰られてしまったナターシャという女の子と知り合い
彼女を車でパリ9区にあるという自宅まで送っていくことにします

ナターシャは音楽学校に通っていて、両親は母親の浮気が原因で離婚
文化省の公務員である父親は仕事が忙しいうえ
自分と同年代の若い恋人がいて家に帰ってこないので
ジャンヌに泊っていってと頼みます
(ジャンヌの「ギュゲスの指輪」(姿を隠せる魔法の指輪) の話に惹かれる)

翌朝ナターシャは登校、ジャンヌがシャワーを浴びているとき
父親のイゴールが戻って来ます
服を取りに来ただけだというイゴールは誠実にジャンヌに謝罪し
ナターシャに自分が次に訪問する日を伝えると出て行くのでした
(たぶんナターシャが父親とジャンヌを引き合わせそうと計画した)

午後、学校から帰ったナターシャは
ジャンヌをフォンテーヌブロー(父親の田舎)の別荘に行こうと誘います
白い桜が満開の庭の美しさに感動するジャンヌ
そこでジャンヌはナターシャから
彼女の誕生日に受け取るはずだった祖母のネックレスが
消えてしまった謎を聞かされます
ナターシャは犯人は父親の恋人のイヴだと疑っていました

数日後パリのアパートにイゴールとイヴがやって来て4人は夕食を共にします
(高校の哲学教師である)ジャンヌとイヴが哲学について議論をし
ジャンヌがイヴを論破論したことがナターシャは心地いい
ジャンヌのことがますます好きになり
父親の恋人に相応しいのはジャンヌだとさらに思い込むようになるのです

週末、イゴールは別荘の庭の手入れをしに行くことを約束し
ナターシャとジャンヌも再び別荘に向かいます
ところがそこには来ないはずのイヴも同行していました
ナターシャはジャンヌとイヴが昼食の準備にじゃがいもの皮をむいていると
イヴが煙草を吸っていること
さらにアンティークの皿を灰皿にしようとしたことで喧嘩になります
イヴは起こり電車で帰ると出て行ってしまい
さらにナターシャの年上の恋人が突然現れ今夜は帰らないと言います
別荘にふたりきりになってしまったジャンヌとイゴール

夜になりイゴールはシューマンのピアノ曲(ナターシャが弾いたもの)の
カセットテープをかけると、ジャンヌに3つのお願いをします
隣に座ること
手を握ること
キスすること
なるほど、そういう口説き方があるのかと感心してしまいますが
(アバンチュールはフランス人に学ぼう 笑)

ジャンヌにとってイゴールは友人の父親
さらにそこにイヴから電話がかかってくると
イゴールはナターシャとジャンヌはすでに帰って自分ひとりだと
イヴに嘘をついたことが許せませんでした

パリに戻ったジャンヌはナターシャのアパートから出ていく決意をし
ナターシャは自分のしたことの未熟さに後悔して泣きます
ジャンヌが荷造りしようとワードローブから衣類を取り出そうとしたとき
棚からイゴールの靴箱を落としてしまいます
すると靴箱の中には行方知れずになっていたネックレスが入ってしました

父親が着替えたときにポケットから落とし偶然靴の中に入ったのか
サプライズのため靴箱に隠してそのまま忘れたのかはわかりませんが
ナターシャは鏡の前で誇らしげにネックレスを身につけると
イヴに対する誤解も解けたのでした
ジャンヌは散らかり放題で耐え切れなかった彼氏のアパートに戻ると
(今となってはこの乱雑さに「浮気もない」と安心したのだろうか 笑)
従妹から部屋を借りたお礼にと、送られた花束を飾るのでした
【解説】映画.COMより
フランスの巨匠エリック・ロメールによる「四季の物語」シリーズの第1作で、穏やかな春の別荘を舞台に3人の女と1人の男が織りなす恋愛ゲームの行方をつづったドラマ。哲学教師のジャンヌは自宅アパートをいとこに貸し、恋人も出張中で居場所を失ってしまう。パーティで音楽学校の生徒ナターシャと知り合ったジャンヌは、彼女の家に泊めてもらうことに。ナターシャの父イゴールは、若い恋人エーヴと一緒に暮らしていた。エーヴのことが気に入らないナターシャは、ジャンヌを父の新しい恋人にしようと仕向けるが……。イゴール役に「ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ」のユーグ・ケステル。
1990年製作/107分/フランス
原題または英題:Conte de printemps
配給:マーメイドフィルム、コピアポア・フィルム