
原題は「The Gentlemen」(紳士たち)
1979年にワインスタイン兄弟によって設立された「ミラマックス」
2017年#MeToo運動によりハーヴェイ・ワインスタインが解雇、2018年に逮捕
現在はカタールのドーハに本社のあるbeINメディアグループと
パラマウント・ピクチャーズの傘下にあるそうです
そんな「新生ミラマックス」をPRするような映画でしたが(笑)
まあ、オープニングからカッコよかったですね

ガイ・リッチー監督・脚本といえば登場人物の多さ
しかもほとんどが主役級に目立っているのが特徴(笑)
さらに時系列バラバラで集中力が必要
なので今回ちょっとレビューも変えてみました

【人物その1】ロンドンのマリファナ王ミッキー(マシュー・マコノヒー)の

【人物その2】秘書レイモンド(チャーリー・ハナム)のところに

【人物その3】私立探偵のフレッチャー(ヒュー・グラント)がやってきて
ミッキーの犯罪の証拠を高く買えと言ます
フレッチャーの雇い主は

【その4】ミッキーに怨みを抱くゴシップ紙編集長ビッグ(エディ・マーサン)で
フレッチャーは引退を考えたミッキーが

【その5】ユダヤ人大富豪マシュー(ジェレミー・ストロング)に事業を
4億ポンド(約500億円)で売却しようとしていること
マシューはミッキーの大麻農園を買い叩くため

【その6】チャイニーズマフィアのドライ・アイ(ヘンリー・ゴールディング )を使い
スラムの不良4人組「トドラーズ」に大麻農園を襲わせたことを突きとめます
さらにミッキーの大麻農園が検挙されず成功したのは
生活に維持費のかかる貴族の地主に賃料を払い、彼らの土地の地下に農園を作ったから

【その7】その家主のひとりプレスフィールド卿(サミュエル・ウェスト)の娘

【その8】ローラ(エリオット・サムナー)をヘロイン中毒の仲間から
救うようミッキーから依頼されたレイモンド
フレッチャーは人助けこそ失敗の元だったと笑い、その通り

【その9】その場にいたロシア人の大学生アスラン(ダニー・グリフィン)が
レイモンドの部下のひとりと揉み合いになり窓から転落死
(両親の元に帰ったローラもヘロインの過剰摂取で死亡する)

【その10】不良少年たちを更生させるため格闘技を教える指導員の
コーチ(コリン・ファレル)は
謝罪としてレイモンドに協力することを申し出ます

【その11】農園の場所を教えた ドライ・アイの部下フック(ジェイソン・ウォン)を
「トドラーズ」に捕えさせ(逃げようとしたフックは電車に轢かれて死亡)
さらに農園を破壊されたミッキーは見せしめに

【その12】ドライ・アイの上司、ジョージ卿 (トム・ウー)の
ヘロイン精製所のひとつを破壊すると、自分の事業に手を出さないよう脅迫
ジョージ卿は勝手な行動で任務に失敗したドライ・アイを始末しようとしますが
逆にドライ・アイに殺されてしまいます
フレッチャーの盗撮により、ドライ・アイとの同盟がばれてしまったマシュー
(盗聴への皮肉はガイ・リッチーはコッポラがお嫌い?笑)
実際にはジョージ卿を殺したドライ・アイのほうが
ミッキーの農園を自分のものにしたいと企んでいて

【その13】ミッキーの愛妻ロザリンド(ミシェル・ドッカリー)を
誘拐するため彼女のオフィスに乗り込みます
そこからオープニングのカフェのシーン
撃たれたと思ったのはミッキーではなかった
レイモンドが暗殺者たちを撃ち
ロザリンドの危険を察したミッキーは彼女のオフィスに急ぎます

ロザリンドはドライ・アイの部下ふたりを銃殺するものの弾がなくなり
ロザリンドをレイプ(余計なことを)しようとしたドライ・アイは
駆け付けたミッキーに殺されます
ここまでを「ブッシュ」というタイトルで脚本化したフレッチャーは
レイモンドにこの脚本を2000万ポンドで売ることを申し出ます
そしてもし自分に何かあったら、ビッグにゴシップ記事としてばらまかせると

レイモンドはビッグを始末するようコーチに頼み、「トドラーズ」がビッグを誘拐
ビッグが目覚めるとそこは豚小屋の前に停めた車の中で、裸で泥だらけでした
コーチはパソコンを開き、撮影した映像をビッグに見せると
ただちにミッキーの捜査を中止し何も発表しないよう命じ
それに反すればこの豚ちゃんの動画をオンラインで投稿すると脅します

そんなことも知らず、ミッキーの冷凍魚工場(ヨーロッパ流通事業の隠れ蓑)に
のうのうと現れたマシューは
農園の価格を(混乱を理由に)4億ポンドから1億3000万ポンドに値切ります
するとミッキーは冷凍庫でドライ・アイの遺体を見せ
自分は「お金について感情的ではない」
しかし妻を襲ったことは許せないと

マシューを冷凍庫に残し、凍傷で指を失うか凍死したくなければ
秩序回復のための2億7000万ポンドの補償金の送金と
マシュー自身の身体から「1ポンドの肉」を切り取るよう要求するのでした
(そしてマシューはどうなった?笑)

フレッチャーは再びレイモンドに脚本の支払いを求めますが
実はレイモンドもフレッチャーのことを尾行していました
前回酔ったフレッチャーに追跡器を仕掛けると
アスランの父親に息子殺しの情報を売ったことも突きとめていました
(カフェにやってきた暗殺者たちはアスランの父親に雇われたロシア人)
逃げたフレッチャーは、脚本を映画化するため

【その14】ミラマックスのプロデューサー(ガイ・リッチー)に売り込みに行きます
ミラマックスを出たフレッチャーがタクシーに乗り込むと
なんと運転手はレイモンド
フレッチャーを捕まえたと知らせを受けたチャーリーは
妻と共に祝杯をあげたのでした
(結局引退はしないのね 笑)
【解説】映画.COMより
「ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ」「スナッチ」のガイ・リッチー監督によるクライムサスペンス。イギリス・ロンドンの暗黒街に、一代で大麻王国を築き上げたマリファナ・キングのミッキーが、総額500億円にも相当するといわれる大麻ビジネスのすべてを売却して引退するという噂が駆け巡った。その噂を耳にした強欲なユダヤ人大富豪、ゴシップ紙の編集長、ゲスな私立探偵、チャイニーズ・マフィア、ロシアン・マフィア、下町のチーマーといったワルたちが一気に動き出す。莫大な利権をめぐり、紳士の顔をした彼らによる、裏の裏をかくスリリングな駆け引きが展開する。ミッキー役を「インターステラー」のマシュー・マコノヒーが演じるほか、チャーリー・ハナム、ヘンリー・ゴールディング、ミシェル・ドッカリー、コリン・ファレル、ヒュー・グラントら豪華なキャストが顔をそろえる。
2020年製作/113分/PG12/イギリス・アメリカ合作
原題または英題:The Gentlemen
配給:キノフィルムズ