戦国自衛隊(1979)

 

 

原作は半村良1971年に発表した同名小説

演習中だった自衛隊の一小隊が戦車やヘリなどの兵器ともども

(信長のいない)戦国時代にタイムスリップしてしまうというもの

惜しい(笑)

これ、もう少し中身を真面目に作っていれば傑作になったと思います

大金掛けた割には、細かい内容を気にしないにもほどがある

自衛隊というより愚連隊

昔はこんな自衛隊のイメージ悪かったんでしょうか

まず反乱(というより脱走)を起こした矢野陸士長(渡瀬恒彦)と部下3人

哨戒艇を奪うと、村で略奪や殺人を行い女を誘拐し強姦を繰り返す

人間の心を持たない鬼畜ですね

それをトム・クルーズがやるより40年も早く(笑)

ヘリからぶら下がって阻止しようとする伊庭三等陸尉(千葉真一

(のちの上杉謙信)長尾平三景虎(夏木勲)と

(ホモロマンチックな関係になり)

「一緒に天下を獲ろう!」を約束したのはいいものの

本来なら燃料も武器も補給のない中

どうやって戦っていくのかが見どころになると思うんですが

哨戒艇は爆破しちゃうわ

機関銃にロケットランチャー、ヘリからの機銃掃射と

しかも行き当たりばったり使いまくるのには

伊庭の隊長としての能力のなさを見せつけられるだけ

ウィキペディアによると

「脚本は原作を全て踏襲せず、登場人物のキャラクター・戦の数・車両は異なり、「燃料補給ができない」「限られた弾薬」「タイムスリップすることになった背景」を描いていない。武器や燃料の消耗を危惧する内容は存在したものの、原作をベースにしながら、角川春樹の「青春映画にしたい」という意図が加わった映画オリジナルのストーリーとなっている。」

ということ

隊員のひとり菊池一等陸士 (にしきのあきら)は彼女(岡田奈々)と

駆け落ちの約束をしていて、待ち合わせ場所に向かおうとして

落武者たちに襲撃され崖から転落死とか

根本二等陸士(かまやつひろし)が川で出会った魚釣りの少年の

母親や弟妹と暮らす決意をしたり

三村一等陸士(中康次 )が村の娘と(小野みゆき) と

恋に落ちる(ほとんどレイプだがな)とか

隊員たちが夜這いしに行った先で敵兵の佐藤蛾次郎とじゃんけんするとか

いらないエピソードは青春映画だったからなのか(笑)

おかげで「川中島の戦い」では

戦車に装甲車にヘリを持ってきても武田軍に苦戦するという

一方で自衛隊のヘリに飛び乗って操縦士を殺してからダイブする

若かりし日の真田広之がかっこよさよ

人間離れしたアクションは、アニメのキャラクターみたい(笑)

少年兵役の薬師丸ひろ子もこの頃からスターのオーラあります

伊庭はなんとか武田の首を打ち取ると、京の妙蓮寺に向かいますが

京都御所に呼び出された景虎足利義昭本願寺光佐から

「正体不明の伊庭を天下人と認めるわけにはいかない

 そのような者と手を組む景虎も朝敵とみなす」と

細川藤孝自衛官たちを殺させることを言い渡されます

待ったをかけ自ら出陣を決意する景虎

障子を開けほくそ笑む摂政関白九条義孝

妙蓮寺に辿り着いた隊員たちは

もういちどタイムスリップがあるかも知れないと信じていましたが

伊庭の思いは「天下を獲る」ひとつだけ

景虎が姿を現すと友の到着に笑顔を見せますが

すぐに何かが違うことを察します

夏木勲の顔がめっちゃいい

愛する男を裏切らなければならない

殺さなければならない自分の生きている時代の掟

この役どころをいちばん解っていたのは夏木勲だと思う

伊庭から贈られたカービン銃で彼の心臓を撃つ

隊員たちは矢の雨の中で次々と倒れていき

三村は望み通り、隊に連いてきた娘・みわに撃たれて死ぬのでした

ラスト、隊員たちが景虎によって丁重に弔われたのはよかった

妙蓮寺は伊庭たちの亡骸とともに燃え盛る炎に包まれたのでした

 

【解説】映画.COMより

四百年前の戦国時代にタイム・スリップした演習中の自衛隊一個小隊の姿を描く。半村良の同名の小説の映画化で、脚本は鎌田敏夫、監督は「悪魔が来たりて笛を吹く(1979)」の斎藤光正、撮影も同作の伊佐山巌がそれぞれ担当。千葉真一芸能生活20周年作品。

伊庭三尉を隊長とする二十一名の自衛隊員は、日本海側で行なわれる大演習に参加するために目的地に向かっているとき“時空連続体の歪み”によって四百年前の戦国時代にタイム・スリップしてしまった。東海には織田信長が勢力を伸ばし、上杉、武田、浅井、朝倉らが覇を競いあい、京へ出て天下を取ろうと機をうかがっていた時代。成行きから彼等は、のちの上杉謙信となる長尾平三景虎に加担することになり、近代兵器の威力で勝利をもたらした。戦いの中で、伊庭と景虎は心が通じあうなにかを感ずる。隊員のひとり菊池は、恋人和子と駈け落ちすることになっていたが戦国時代にスリップ、和子は約束の地で菊池を待ち続けた。三村は農家の娘みわに出会い、恋に落ちていく。そんな中で、矢野は、自分たちだけで天下を取ろうと、加納や島田を誘って反逆を起こし、魚村を襲い、手あたりしだいに女を犯すが、伊庭たちの銃撃のはてに殺される。近代兵器を味方につけた景虎は、主君小泉越後守の卑怯さに我慢がならず、春日山城で斬り殺し、天守閣からヘリコプターにぶら下がって脱出する。そして戦車が春日山城を陥落させた。その勢いで景虎と伊庭は京へ攻め上がろうとする。景虎は浅井・朝倉の連合軍と戦い、伊庭は川中島武田信玄と戦闘をまじえることになった。「歴史がなんだっていうんだ。俺たちが歴史を書きかえるんだ」と、自衛隊員と二万人の戦いが始まった。戦車、ジープ、ヘリを駆使しての互角の勝負、そして目指す武田信玄の首を取ることにも成功するが、その激しい戦いの中で、伊庭たち隊員も死んでいった。隊員の中で生き残ったのは、農夫となってその時代に生きようと決意した根本だけであった。

1979年製作/139分/日本
配給:東宝