
原題は「Cosmopolis」
コズモポリスとは、国際都市ニューヨークのこと
原作はドン・デリーロの同名小説
監督・脚本はデヴィッド・クローネンバーグ
プロデューサーは(300本以上の映画を制作した)パウロ・ブランコ
私的にお友達になりたい変態三つ巴(笑)

ストーリーは株で成功し28歳にして億万長者になった
エリック・パッカー(ロバート・パティンソン)が
最新最先端のオフィス兼リムジンに乗り、行きつけの理髪店に向かうものの
大統領と、お気に入りのミュージシャン(クナーン)の訪問で
大渋滞に巻き込まれ

そこに結婚したばかりの資産家の妻エリーズ(サラ・ガドン)だったり
年上の愛人ディディ(ジュリエット・ビノシュ)だったり
娼婦でシングルマザーのジェインだったり、財務部長だったり
主治医と会い、移動するというもの

クローネンバーグ の一貫したテーマは「変身」だと思うんですね
別の存在に生まれ変わりたい渇望
ここでは何事も「データ」でしか表せない美貌の投資家が
人民元が暴落したため一瞬のうちに全ての財産を失ってしまいます
なのにロスコ・チャペル(マーク・ロスコによる14枚の絵画)を
購入しようとしている

妻は早々に別れ話を切り出し
反グローバリズムの活動家(マチュー・アマルリック)に卵を投げつけられ
リムジンは襲われスプレーペイントで落書きされズタボロ
暗殺者(ポール・ジアマッティ)に命を狙われてしまいます
だけどおかげで長い間忘れていた自由を思い出し
さらにエリックが「生きてる」ことを実感するため求めたものは自己破壊
「死」への「痛み」でした
(焼身自殺する人をウットリ眺めたりしている)

エリックは彼を守ろうとしたボディーガードを殺し
やっと到着した理髪店では、髪の片側だけ切られてしまう
床屋はエリックに(ボディガードの持っていた)銃を渡しますが
エリックは床屋は殺さず

元従業員のリチャード・シーツこと、別名殺し屋ベンノを訪ねると
死ぬ準備はできていると自分の手を撃ちます
ベンノはエリックの投資における間違いは対称性を追及したためだと
非対称的(物事や人間関係が一方的なこと)な前立腺を持つエリックは
自分の身体に従い偏ったものを探すべきだったと
まさかの前立腺と株価の関係を解説(笑)

ベンノはエリックに銃を向け、彼が引き金を引くのを待つエリック
だけどエリックが死(生死を賭けた快楽)を手に入れたかどうかは
わからないまま幕は閉じます

何もかも手に入れた男の退屈と憂鬱のその先
カンヌではパルムドール受賞
ドン・デリーロはノーベル文学賞候補のひとりにもあがっているそうです
(たぶん受賞はしないと思うがな)
【解説】映画.COMより
鬼才デビッド・クローネンバーグ監督が、「トワイライト」シリーズでブレイクしたロバート・パティンソンを主演に迎え、若き富豪がわずか24時間で破滅へと向かう姿を描いたサスペンススリラー。ニューヨークの青年投資家エリック・パッカーは、28歳にして巨万の富を築きあげ、金の動きに一喜一憂しながら、愛人たちとの快楽にふける毎日を送っていた。しかし、そんなエリックの背後に暗殺者の影がちらつきはじめ……。原作は、現代アメリカ文学界を代表する作家ドン・デリーロが2003年に発表した同名小説。
2012年製作/110分/R15+/フランス・カナダ合作
原題または英題:Cosmopolis
配給:ショウゲート