
原題は「花椒之味」
見た方は判ると思うんですが(笑)
「海街diary」(うみまちダイアリー)の香港版ですね

父親の死後、父親に愛人と子どもがいたことを知り
姉妹がお互いの挫折と戸惑いを克服しながら、絆を深めていくというもの
そのアイテムが「海街diary」では「ちくわカレー」でしたが
本作では「火鍋」になります

父親の残した味を求め
父親の残した店を立て直そうと異母姉妹が奮闘する・・という
カテゴリー的には「ちょっといい話」ですが

現実には、会ったこともないきょうだいと
そんなにすぐ打ち解けれるものなのか
家庭を顧みず浮気をしていた父親を簡単に許せるのか疑問(笑)

たぶん、いつか香港と、台湾と、中国が
仲良くなれる日が来て欲しいという
監督の願いが込められているのだと思います

旅行代理店で電話オペレーターとして働く
ユーシュー(サミー・チェン)のもとに
火鍋店を営む父リョン(ケニー・ビー)が急死したという知らせが入り
同時にふたりの妹がいたことを知ります
戸惑いながらも(父親の宗教がなにかも知らない)葬儀に
妹たちを呼ぶことにするユーシュー

ひとりは台湾の台北に住むビリヤードのプロ選手ユージー(メーガン・ライ)
黒ずくめのスタイルに、黒いサングラス
もうひとりは重慶で祖母と暮らすルーグオ(リー・シャオフォン)
オレンジ色の髪をしたファッション系ネットショップのオーナー

人懐っこいルーグオのおかげで3人はすぐに打ち解け

ユーシューにはリッチな婚約者(アンディ・ラウ)がいるものの
結婚に踏み切れない
ルージーはビリヤード選手として限界を迎えていて、母親にも認められない
ルーグオは祖母に見合い結婚をすることを迫られている
それぞれの悩みを抱えていました

さらに大坑(香港)にある父親の火鍋店「一家火鍋」の賃貸借契約が1年残っていて
解約すると多額の違約金が発生することがわかり
ユーシューは一時的に火鍋店を継ぐことを決意します

ところが火鍋の素が底を突いてしまったうえ、父親はレシピを残していなかった
ユーシューは香辛料の配合を試行錯誤し、苦労して火鍋を作りあげますが
常連客は「味が変わった」と足が遠のいてしまいます

店の営業がピンチであることを知ったルージーとルーグオは
再び香港にやって来て「父親の味」を再現できるよう協力
父親との思い出を語りあい、父親の在りし日の面影を感じとっていく三人ですが
父の味だけは思い出せない(笑)

香港で一般的な「香港流火鍋」と
父親が作っていた「重慶火鍋」(麻辣火鍋)は基本的にスープが違い
香港で本格的辛さの「重慶火鍋」を食べれる店は珍しいのだそうです

大量に使われる花椒(ホアジャオ)の痺れこそ
火鍋の魅力であることを知り
姉妹たちは「一家火鍋」をもとの繁盛店にもどすことに成功

父親の死から1年、もうすぐ店の賃貸契約が切れる頃
大坑のお祭りの中でユーシューは父親(の幻影)を見ます
客にも地元の人たちにも好かれていた父親

ユーシューは今の気持ちを父親に向かって伝えます
「父さん、もう怒ってないよ」
「今は、ものすごく父さんに会いたいよ」
店を立て直し、父親を許せたことでユーシューは
満足して「一家火鍋」をたたむのでした(たたむのかよ 笑)
【解説】映画.COMより
父の死をきっかけに初めて互いの存在を知った3姉妹の交流と成長を描いた香港発の人間ドラマ。疎遠になっていた父が倒れたとの報せを受けたユーシューは会社から病院へ駆けつけるが、父は既に息を引き取っていた。ユーシューは父の携帯電話から、自分の名前に似た知らない名前を見つける。葬儀の日、台北からボーイッシュなビリヤード選手の次女ルージー、重慶から髪をオレンジ色に染めたネットショップオーナーの三女ルーグオが現れ、3人の異母姉妹は初めて顔を合わせる。ユーシューは父が経営していた火鍋店を継ぐことを決意するが、常連客の望む麻辣鍋のスープを作ることができず、客足が遠のいてしまう。ルージーとルーグオも加わり、3姉妹はなんとか父秘伝の味を再現しようと奮闘するが……。長女ユーシュー役に「インファナル・アフェア」シリーズなど女優としても活躍する歌手サミー・チェン。「恋の紫煙」の脚本で知られるヘイワード・マックが監督・脚本を手がけた。
2019年製作/118分/G/香港
原題または英題:花椒之味 Fagara
配給:武蔵野エンタテインメント