プリンセス・シシー(1955)

Bunkamuraル・シネマ で開催されている(10/1811/14)

ロミー・シュナイダー映画祭2024】 にて

「プリンセス・シシー」を鑑賞してきました

他には「最も重要なものは愛」(日本劇場初公開)
「デス・ウォッチ」(日本劇場初公開)の2本が公開されていますが

日程と時間の関係で行けません、涙

原題「Sissi」(オーストリア皇后エリーザベトの愛称)は

ドイツ語映画の中で最も成功した作品のひとつで

ロミーは16歳にして映画界のトップスターとなり

続く「若き皇后シシー」(1956)「ある皇后の運命の歳月」(1957

との3部作は、皇后シシーの誕生日がクリスマスイブであることから

今でもクリスマス特別番組として人気で

アメリカの「素晴らしき哉、人生! (1946)みたいなものですね)

ヨーロッパではドイツ語圏の国を中心に放映されているそうです

でもロミーが主演したのは、継父がロミーのギャラを事業に投資して破産

無理やり主演させられていたんですね

20歳になったロミーは「シシー4」の頑なに断り

母親と継父にも、ドイツ映画界にも、「ロミー=シシー」のレッテルにも幻滅し

アラン・ドロンとの共演をきっかけに恋に落ちたロミーは

パリのドロンさまのもとへ逃げ出し、同棲

その後も「幸福」とはいえない、波乱万丈な人生を送るわけですが

本当にこの映画のロミーはお人形みたい

可愛いくて、お転婆で、動物好き

パステルカラーの衣装、長くて豊かな栗色の髪

ハンサムで男らしい王子様(軍服姿ってかっこいいよね)

まるで夢の中の憧れの世界

日本でも多くの女性が影響を受けたと思います

似たような少女漫画や「ぬりえ」もたくさんありました(笑)

特に前半の皇帝フランツ・ヨゼフとの出会いまでがコメディタッチで楽しい

ババリアバイエルン)の田園地方で多くの子ども達とともに

自由な生活を送っていた公爵夫妻ですが

ある日公爵夫人のもとに、姉ヘレーネこと愛称ネーネの縁談が舞い込みます

オーストリア帝国皇帝フランツ・カルルの暗殺未遂があり

后は夫を退位させ、息子のフランツ・ヨゼフ1世(カール・ハインツ・ベーム)を

皇帝に擁立させたことで、后は(公爵夫人は后の妹)息子の妻に

従妹のネーネを迎えようとしていました

ところが皇帝は、城を抜け出し川で釣りをしていたシシーに一目惚れ

(その前に馬車馬に水をやるシシーに会っているがな 笑)

婚約発表のパーティでネネではなくシシーを選びます

だけど大好きな姉のことを思えば、素直に喜べないシシー

おまけに姑の后はかなりキツイ

こればかりは身分関係なく世界共通なのね(笑)

でもネーネにもすぐに素敵なダーリンが出来て幸せに

姑も皇帝の機転で意地悪できなくなります

最後はウィーンでの盛大な結婚式で幕を閉じるというもの

とにかく全てが「目の保養」

どうせなら3部作全部上映してくれればいいものを

なんで1作目だけなのよ

続きが気になるじゃない(笑)

Bunkamuraさんには、ロミー・シュナイダー映画祭を

来年もぜひお願いしたいです

 

【解説】映画.COMより

オーストリアの最も美しく最も悲劇的な皇后とも言われるエリーザベトと、夫であるフランツ・ヨーゼフ1世の出会いや結婚を描いた歴史恋愛ドラマ。後に「夕なぎ」「ルートヴィヒ」などで活躍する名女優ロミー・シュナイダーが、主人公エリーザベト(通称シシー)を演じ、当時弱冠17歳だった彼女の名をヨーロッパ中に知らしめた作品。
19世紀のオーストリア。皇太后ゾフィーは若き皇帝フランツ・ヨーゼフのお后候補として、妹ルードビカの長女ネネに白羽の矢を立てる。ネネ一家の主であるマックス公爵は宮廷暮らしを嫌い、家族そろって田舎暮らしをしていたが、フランツが一目で恋に落ちたのはネネではなく、田舎暮らしを楽しむ自由闊達な妹シシーの方で……。
フランツを演じるのはライナー・ベルナー・ファスビンダー作品ほか、のちに「血を吸うカメラ」などにも出演するカール=ハインツ・ベーム。ロミーの母であるマグダ・シュナイダーが、シシーの母役で出演した。2024年10月、「ロミー・シュナイダー傑作選2024」にて4Kデジタルリマスター版でリバイバル公開。

1955年製作/102分/G/オーストリア
原題または英題:Sissi
配給:コピアポア・フィルム