ウォンカとチョコレート工場のはじまり(2023)

原題はWonka」(ウォンカ)

原作はロアルド・ダールの児童小説

チョコレート工場の秘密」(Charlie and the Chocolate Factory

ティム・バートン版の「チャーリーとチョコレート工場」は

ジョニー・デップ演じるウォンカは人嫌いの変人

毒のあるダークファンタジーでしたが

こちらはティモシー・シャラメの陽気なミュージカル

ウィリー・ウォンカ(ティモシー・シャラメ)の海上の船のショットから始まり

夢を叶えるために食の町「グルメ・ガレリア」にやってくる

手持ちの12ソブリンをあっと言う間に使い果たしてしまいますが

ブリーチャーという男にミセス・スクラビットの宿を紹介されて

「出世払い」で宿泊することに

翌日、空飛ぶ不思議なチョコレートを街頭で販売しますが

チョコレート組合に妨害され、売上は警察署長に徴収されてしまう

しかもミセス・スクラビットの罠で膨大な借金を抱えてしまい

地下洗濯場で働かされることになります

ティモシー君の歌と踊りが、特別上手いというわけではないし(笑)

ストーリーも古典的なものですが

カメラワークが素晴らしく、カットとカットの繋ぎかたも見事

冒頭から中盤まで、これぞミュージカルという正統派

夜の動物園のシーンなんて実に美しいですね

カメラはチョン・ジョンフン

脇を固める助演も豪華で贅沢です

ローワン・アトキンソン、オリビア・コールマン、サリー・ホーキンス

そして私の世代の映画女子にとって

ヒュー様といったらヒュー・グラントかシュー・ジャックマンかっていうくらい

アイドル的存在だったんですけど(笑)

オレンジ色の肌に緑色の髪の毛の小さいオッサンという

まさかのウンパルンパ

でも意外とハマっていて、いちばん存在感があったような気がします(笑)

ミセス・スクラビットに拾われた孤児で宿屋で働されている

ヌードル(「N」と刻印された指輪のネックレスを持っている)と

地下洗濯場で働く

前職は会計士のアバカス・クランチ(ジム・カーター)

前職は配管業者のパイパー・ベンツ(ナターシャ・ロスウェル)

前職はコメディアンのラリー・チャックルワース(リッチ・フルチャー)

前職は電話交換手 ロッティー・ベル(ラキー・ザクラル)と協力し

チョコレートの移動販売を始めるウォンカ

そしてついにチョコレート店をオープンさせ大繁盛させるものの

チョコを食べた人々の顔や頭から色とりどりの毛が伸び大混乱

チョコレート組合に買収されたミセス・スクラビット

ブリーチャーがチョコに毒を盛っていたのです

さらに火事でお店が全焼してしまいます

チョコレート組合の悪漢3人組は、ウォンカが船で町を出ていくこと条件に

ヌードルと洗濯場の4人の借金を返済する約束をします

しかしヌードルの借金だけは帳消しになりませんでした

船に爆薬が仕掛けられていることに気付いたウォンカは船から脱出

ヌードルを助けに行き、チョコレート組合の有罪を示す帳簿を手に入れるため

組合の本部に侵入しますが

そこで組合のリーダー、スラッグワースからヌードルの父親は自分の兄であり

兄の死後、ヌードルの母ドロシーに財産の権利を奪われないよう

ヌードルも死んだことにし、ミセス・スクラビットに預けたことを告白

ウォンカとヌードル液体チョコレートの金庫に閉じ込められます

危機一発、ウンパルンパに助けられたウォンカとヌードルは

ウンパルンパはウォンカにチョコレートの返済をしてもらわなければならない)

街の噴水に液体チョコレートを噴出させます

帳簿は警察の手に渡りスラッグワースら3人組と

彼らから賄賂を受け取っていた警察署長も逮捕

ウォンカ母親が作った最後のチョコレートの包みを開けると

(チョコレートが美味しくなる秘密は)

大切なのはチョコレートではなくそれを分かち合う人々」

書かれていました

ウォンカは皆でチョコレートを分け合うと

ヌードルを彼女の母親のところに連れて行きます

それからウンパルンパに全てのチョコレートを返済すると

廃墟となった城を購入しチョコレート工場に改造

ウンパルンパ味見係に任命したのでした

チョコを作るのも、チョコレート工場を作るのも

美味しいチョコを皆で分かち合いたいのも

すべてウォンカのお母さんへの親孝行、愛一筋のため

休日に家族で楽しむのはもちろん

女性は目の保養になりますし

男性はこっそりマザコン気分に浸ってください(笑)

 

 

【解説】映画.COMより

ロアルド・ダールによる名作児童小説「チョコレート工場の秘密」に登場した工場長ウィリー・ウォンカの始まりの物語を描くファンタジーアドベンチャー
純粋な心ときらめくイマジネーションを持ち、人びとを幸せにする「魔法のチョコレート」を作り出すチョコ職人のウィリー・ウォンカは、亡き母と約束した世界一のチョコレート店を開くという夢をかなえるため、一流のチョコ職人が集まるチョコレートの町へやってくる。ウォンカのチョコレートはまたたく間に評判となるが、町を牛耳る「チョコレート組合」からは、その才能を妬まれ目をつけられてしまう。さらに、とある因縁からウォンカを付け狙うウンパルンパというオレンジ色の小さな紳士も現れ、事態はますます面倒なことに。それでもウォンカは、町にチョコレート店を開くため奮闘する。
若き日のウィリー・ウォンカを「DUNE デューン 砂の惑星」「君の名前で僕を呼んで」のティモシー・シャラメが演じた。「ラブ・アクチュアリー」の名優ヒュー・グラントウンパルンパを演じ、サリー・ホーキンスやオリビア・コールマン、ローワン・アトキンソンら演技派俳優が共演。監督は「パディントン」シリーズのポール・キング、製作は「ハリー・ポッター」シリーズのデビッド・ハイマン。

2023年製作/116分/G/アメリ
原題または英題:Wonka
配給:ワーナー・ブラザース映画