
「なぜ愛なしで生きていける人がいるのか?」
原題は「Bardot, La Meprise」
ジャン=リュック・ゴダール の「軽蔑(Le Mépris)」を
15歳で見てBBの虜になった監督のデビッド・テブールの
BB愛が高じすぎて作った伝記ドキュメンタリー
タイトルも「軽蔑」からの引用で
フランス語で「軽蔑」には(表現の性別が変わると)
「誤解された人」「勘違いされた人」という意味があるそうです

2011年、BBは伝記ドキュメンタリーの製作に同意し
出演には応じなかったものの
サントロペのラ・マドラグとラ・ガリーグにある自宅の一部
家族のアーカイブや父親が撮影したビデオへのアクセスを許可したそうです

ブルジョアの裕福な家庭で生まれ育ったBB
1934年生まれでこれだけの動画が残っているということは
相当お金持ちだったことがわかりますね(笑)

しかし美人な母親と、成績の良い妹と比べてコンプレックスを抱いていた幼少期
フランス国立高等音楽院に合格し、バレエで認められたことで自信を得て
15歳で「エル」誌のモデルを務め
ロジェ・ヴァディムと知り合い18歳で結婚
スクリーンの女神へと変貌するまでの貴重な映像が見られます

やがてジャン=ルイ・トランティニャンと恋に落ち
ジャック・シャリエとの間に息子を授かり
ギュンター・ザックスとの(賭けでしたと言われている)結婚にショックを受け
ゲンスブールと愛し合うようになる

「役に入るあまり 本気で彼を愛してしまった」
「役を演じるのではなく その役になりきっていた」
「さよならは言われる前に自分から言うわ 決めるのはわたしよ」

ただ今となってはネットで拾える情報と
BBの自伝書である「イニシャルBB」からの
彼女の運命、キャリア、名言などを引用しただけなので
(ナレーションは女優のビュル・オジェ)
BBへの「誤解」は全く解けていないという(笑)

剥いても剥いてもBBの男性遍歴だけでなく
せめてBBが愛した人や、一緒に仕事をした映画関係者の
インタビューくらいは挑戦して欲しかったですね
ただのセックスシンボルだけの女優が
巨匠と呼ばれる監督や、大物俳優と共演できるわけがない

歌手としてのBBの活躍はあまり知らなかったのですが
セルジュ・ゲンズブールとのMVなんかもめちゃくちゃカッコいいですね
https://www.youtube.com/watch?v=Wa7wjr1NwhA&t=25s
恋多き男、恋多き女と悪名高いふたりですが
そんなことよりこれだけの名作を残したことに意味がある
痺れました

(作中にはない)ゲンズブールがBBのために書いた
「ジュ・テーム…モワ・ノン・プリュ(Je t'aime... Moi non plus)」 を
後にジェーン・バーキンに歌わせたのは微妙だけど(笑)
(バーキンもよく承知したな 笑)

47本の映画といくつかのミュージカルショーに出演し
60曲以上の曲をレコーディング
1973年、39歳で引退し動物愛護活動に専念
(その後も何度となく物議を醸す発言で注目を浴びるがな 笑)
ラストはBBがねずみを助けたエピソードが語られます

BBがいかに心の優しく、生き物を愛していたのかを
伝えたかったのでしょうが
(野生のねずみを食卓に・・は、子どもの行為だから許されること)
余計「見境のない女」を強調してしまったという(笑)

それでも、いかに監督が女優BBの全てを愛していて
いかにBBに大ファンだという、ビデオレターということはわかりました
その気持ちだけはきっとBBにも伝わったことでしょう
【解説】映画.COMより
1960年代を代表するファッションアイコンとして知られるフランスの女優ブリジット・バルドーにまつわるさまざまな“誤解”を解き明かしたドキュメンタリー。バルドーの熱狂的崇拝者であるダビド・テブール監督が、主演作をはじめ多数のフッテージ映像や貴重なプライベートショットなどを交えながら、バルドーの生涯をビデオレターのようなユニークな手法で考察する。
ジャン=ルイ・トランティニャン、セルジュ・ゲンズブール、ジャン=リュック・ゴダールら、バルドーと同時代に活躍したフランス映画・音楽界の重鎮や文化的アイコンが多数登場し、「セリーヌとジュリーは舟でゆく」の名優ビュル・オジエが朗読を担当。
「ブリジット・バルドー レトロスペクティヴ BB生誕90年祭」にて劇場公開。
2013年製作/114分/G/フランス
原題または英題:Bardot, la meprise
配給:キングレコード