ビバ!マリア(1965)

原題はViva Maria!」(マリア万歳!)

 

これは最近見た映画で(といっても5年前だった 笑)

私にとってはまだ記憶に新しい映画

気取ったヌーヴェルヴァーグ野郎がルイ・マルのことね 笑)

彼のミューズでもあるジャンヌ・モロー

ブリジット・バルドーの2大女優をW共演させ

アクションあり、ユーモアあり、色気あり

歌って、踊って、革命達成の

マカロニウエスタン顔負けの痛快娯楽映画を作っちゃったという

一応テーマは、(北)アイルランド問題と中南米独裁国家

政治家と聖職者がグルになって権力を握り悪政を働き

(反カトリックという理由でかなり批判もされたそう)

女性が政治に目覚め、革命運動のリーダーになっていく・・というものですが

説教臭さは一切なくやりたい放題(笑)

カメラはかの、アンリ・ドカエ

音楽はかの、かの、ジョルジュ・ドルリュー

脚本はかの、かの、かの、ジャン=クロード・カリエールというのがまた驚きよね

このおバカ映画に(褒めています)凄すぎる

刑務所生まれのマリー(BB)は幼いころから

IRAの父親と共に破壊活動をつづけていましたが

父親に死なれ官憲に追われるうち、お腹を空かせ

たまたま通りがかった旅芸人の一座に迷い込みます

相棒が男にフラれ自殺してしまった一座の花形スター、マリア(モロー)は

(死んだ相棒の目を閉じるついでに、つけまつげをネコババするモローが最高)

代わりにマリーを仲間に引き入れ「マリア&マリア」として舞台に立つと大人気

やがて中南米のある町にたどり着くと、革命軍の男たちが熱心やってきて

モローマリアはそのなかのひとり、死刑囚フロレス(ジョージ・ハミルトン)に

本気で恋をしてしまいます

一方のBBマリアはアナーキストの血が騒ぎ出し憲兵に銃をぶっ放してしまう

おかげで一座も革命軍と一緒に牢屋に閉じ込められることに

独裁者ロドリゲスに呼び出された「マリア&マリア」ですが

ロドリゲスを催眠術?で幻惑させ(笑)

BBマリアはそこでも機関銃をバリバリやって、まんまと脱出

そこで処刑されたフロレスが

モローマリアに「戦いをつづけてくれ」と言い残して死んでしまいます

革命に目覚めたモローマリアはシェイクスピアよろしく、農民たちを躍起

モローの女優魂に(いきなり超絶美人に見える不思議←BBより6歳年上)

川を泳ぎ、崖を登って、ターザンのようなBBの身体能力(笑)

一方のロドリゲス軍は大砲までもち出して猛反撃

しかし「マリア&マリア」の前に敢え無く屈し

こうなるとカトリック教会も黙っていられない

「マリア&マリア」を捕え、異端審問所で拷問しようとしますが

マシンが古すぎて使えないという(笑)

革命軍助け出された「マリア&マリア」は

花吹雪と歓呼の中、民衆に別れを告げ旅立って行ったのでした

「私生活」で「お前は男だ」と言われていたBBですが

本作でのBBとモローは、メキシコでの約16週間の撮影で

「軍隊の仲間」 のようだと言われたそうです

素顔もかっこいいですね(不意打ちでこのビジュアルかよ 笑)

 

 

【座談】映画の友1967年2月号より

淀川氏
ビバ!マリア」好きですねぇ。ルイ・マル、女というものを、こんなに出せる人はいないですね。フィナーレに踊るでしょう。花が降ってくるでしょう。美ですね。ふつうの美じゃない、徹底した美ですね。そして、そういうものばかりじゃなくて、ドラマも非常に上手にできています。
荻氏
感心したのは、あの二人を使いながら、監督の映画に仕上げたということ。二人のパーソナリティを生かしながら、最後まで乱れなかったことですね。


1966年 淀川長治テン   1966年   荻昌弘氏テン
   1.マドモアゼル       1.大地のうた
   2.大地のうた        2.幸福
   3.魂のジュリエッタ     3.奇跡の丘
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   6.小間使いの日記      6.マドモアゼル
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   9.オセロ          9.ドクトル・ジバゴ
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