さようなら、コダクローム(2018)

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原題はKodachrome

コダクローム2009年に製造を中止したカラーフィルム

スライド上映や出版用印刷するポジフィルムと呼ばれるもの

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2010年、カンザスにある最後のコダクロームのフィルム現像所が

閉鎖されることになりなります

そこでカメラマンの父親と、長年疎遠になっている息子が

父親の希望で現像しないまま持っていた昔のフィルムを持って

ニューヨークからカンザスまで向かうロード・ムービー

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アメリカって住民先の時代から、旅をすると

生まれ変われるという伝統があるそうです

人生に失敗しても、旅に出たらゼロからやり直せるかも知れない

その教えが今でもロードームービーという形で

受け継がれているんですね

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主人公のマット(ジェイソン・サダイキス)は音楽プロデューサー

といっても現在のアメリカの音楽業界はシングルの配信が主で

アルバム(CDやレコード)時代の古いプロデューサーは

よほど人気になりそうな新人アーティストでも発掘しない限り

レーベル会社からお払い箱になってしまいます

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そんな時、マットの父親のベン(エド・ハリス)の

介護をしている看護師ゾーイ(エリザベス・オルセン)が

ベンが末期がんで息子に会いたがっていると伝えに来ます

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ベンは世界的に有名な報道カメラマンだったんですね

その代わりほとんど家には帰らず、酒を飲んでは暴れ

あちこちに女を作り

マットの母親が死んだときも外国に行ったきり帰ってこなかった

マットは叔父夫婦に育てられたのです

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その父親が何十年も前の古いフィルムを現像するため

マットにカンザスまで連れていって欲しいというのです

マットと一緒じゃなきゃダメなんだと

 

ここまでで、オチはわかってしまうんですけど(笑)

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この親父が本当にクソなんですよ

とにかく下ネタが過ぎる

自分では単なる悪ふざけだとしても

あるいは病気のせいで八つ当たりしているのかも知れないけれど

次々と周囲の人間を傷つけていくのです

弟の嫁と変態行為したとか、たとえ冗談でも言うか

(でも50回に1回くらい好いことを言う)

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自分だけ不幸になって死ねばいいのに

なんで周りの親切な人たちまで不幸にさせて苦しめるんだ

最低で最低で最低の男

 

でもこんな最低な父親でも、いざもうすぐ死ぬとなったとき

マットは思い出すんですね

自分にいろいろな音楽を聞かせてくれたのは親父だった

だからロックが好きになって、ドラムも叩いて

ロックの仕事を選んだんだ

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消えゆくアルバムに、消えてしまうフィルムが重なる

マットは瀕死の父親を入院中の病院から連れ出し

コダクロームの現像所に向かうのです

 

そこにはアメリカ中からたくさんの人々が現像のため殺到していて

ベンの登場を歓迎します

しかしベンはフィルムの完成を待たず

この世を去ってしまいました

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ニューヨークに帰ったマットは

ベンの家で古いスライド映写機をセットします

「俺を見ていなかった」

「見る事が俺の仕事だ」

そこに映し出されたのはマットの幼い頃の姿だったのです

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そこにゾーイが入ってきて

ふたりはスライドを眺めながら寄り添うのでした

 

アナログ世代にはコダックのイエローの箱が忘れられませんね

(フジフィルムはグリーン、サクラカラーのオレンジ)

現像後、上手く撮れてなかった時の失望感は半端なかった(笑)

そんな気持ちも思い出させてくれます

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映画自体もコダック35ミリフィルムで撮影されたそうです

 

 

【解説】映画.COMより

「アポロ13」のエド・ハリスと「なんちゃって家族」のジェイソン・サダイキスが父子役を演じ、疎遠だった父と息子が最後の旅を通して関係を修復していく姿を描いたNetflixロードムービー。音楽プロデューサーのマットは、担当していた人気バンドとの契約を失いクビ寸前に追い込まれてしまう。そんな矢先、彼のもとに父ベンの看護士だという女性ゾーイが訪ねて来る。有名カメラマンのベンは末期がんに冒されており、自身が保管していたあるフィルムを現像するため、製造終了したコダクロームの最後の現像所までベンに連れて行ってほしいというのだ。自分勝手で母に苦労ばかりかけていた父を憎むマットは、嫌々ながらもベンやゾーイと車で旅に出るが……。ベンの看護士ゾーイ役に「アベンジャーズ」シリーズのエリザベス・オルセン