原題も「Don't Look Up」(見上げないで)
アプローチは「アルマゲドン」(1998)か「ディープ・インパクト」(1998)
この2作品は元のアイディアが同じなので内容が酷似しており
地球に隕石、あるいは彗星が衝突することがわかり
核ミサイルで破壊しようとするもの
この頃は1999年に人類が滅亡するという
「ノストラダムスの大予言」が大ブームで(笑)
このての映画や漫画がよくあったんですね
「ムー」の読者やSFマニアだけでなく(笑)
あらゆる人が本気で世紀末には人類が滅亡することを考察し
オウムを代表するカルト教団にも影響を与えたと言われています
映画の中でも、実際にも人類が滅亡することはありませんでしたが
なんと本作では(数人を残し)滅亡させてしまうという
「私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか」が
「私は如何にして心配するのを止めて彗星を愛するようになったか」
みたいな(笑)
「目先の成功や娯楽にしか興味がない」事への批判
これでもか!というバカバカしくてブラックなジョークを
地位も名誉あるハリウッドの名スターたちが活き活きと演じています
アリアナ・グランデちゃんまで出てきて歌って大サービス
ティモシー・シャラメはまさかのチョイ役
ミシガン大学の大学院生ケイト・ディビアスキー(ジェニファー・ローレンス) が
新たな彗星を大発見し歓喜しますが
教授のランドール・ミンディ博士(レオ)が彗星の軌道を計算すると
約6ヶ月後に地球に衝突、人類が絶滅するのに十分な大きさだとわかります
NASAの惑星防衛調整室長、オグルソープ博士(ロブ・モーガン)の案内で
ケイトとミンディ博士はオルレアン大統領(メリル・ストリープ)と
(口の形をトランプそっくりにしているのに注目!)
その息子で首席補佐官のジェイソン(ジョナ・ヒル)に面会しますが
ふたりは彗星にも人類滅亡にも全く無関心、聞く耳をもちません
そこでオグルソープ博士は、朝のワイドショーに主演して
彗星衝突をリークすることを思いつきますが
司会のジャック・ブレマー(タイラー・ペリー)と
ブリー・エヴァンティー(ケイト・ブランシェット)は
そのことを単なるジョークのネタにしてしまいます
科学者による検証をバカにした態度にキレてしまうケイト
(キレるといったらジェニファー・ローレンスにかなう女優はいない 笑)
ネットでは彗星より、ケイトの怒った狂った顔がバズってしまう
(おかげで新しいボーイフレンドができた)
かたやミンディ博士は局に気に入られワイドショーの常連に
(こういう毎回テレビに出ている医者や教授、日本にもいますね)
しかもミンディ博士は、ブリーと楽しい不倫関係に陥り
彗星への危機感はどうなった?となりかけたとき
大統領が指名した最高裁判事候補にセックス・スキャンダルが浮上
選挙を控えた大統領は、スキャンダルから世間の目をそらすため
彗星の脅威を確認したと会見(笑)
核ミサイルで彗星を攻撃し、軌道を地球からそらす計画を発表します
彗星を爆破する任に指名されたのは戦争の英雄
ベネディクト・ドラスク大佐(ロン・パールマン)
国のためなら死んでもいいと思っている、命知らずの(イカれた)戦士
が突然、ミサイル搭載のシャトル打ち上げが中止になります
大統領へ多額の資金提供者のひとりで
ピーター・イッシャーウェル(マーク・ライアンス) は
彗星には中国が独占しているレアアースが大量に含まれており
アメリカに数兆円相当の利益をもたらすので
ノーベル賞受賞者たちが開発した採掘マシンを打ち上げ
彗星を細かくし地球に落下させ海から回収するという案を
学術的な査読(さどく)も受けないまま
大統領に承認させたためでした
そしてピーターの計画は失敗
彗星は肉眼で見える距離まで近づいていました
死ぬとわかったとき、自分なら何をするか
誰と一緒に過ごすかってことなんでしょうね
結局ミンディ博士は妻と子どもたち、家族の元に戻り
最期の瞬間を過ごします
オチは「ウォーリー」(2008)だね
メリル・ストリープにボカシかかっているのには笑えた(笑)
【解説】映画.COMより
レオナルド・ディカプリオとジェニファー・ローレンスが主演し、彗星衝突という地球の危機を察知した落ちこぼれの天文学者と教え子が、世界中にその事実を伝えようと奔走する姿を、「バイス」「マネー・ショート 華麗なる大逆転」のアダム・マッケイ監督が描いたコメディドラマ。落ちこぼれ気味の天文学者ランドール・ミンディ教授はある日、教え子の大学院生ケイトとともに、地球に衝突する恐れがある巨大彗星の存在を発見し、世界中の人々に迫りくる危機を知らせようと躍起になる。仲間の協力も得て、オーリアン大統領とその息子で大統領補佐官のジェイソンと対面する機会を得たり、陽気な朝のテレビ番組「デイリー・リップ」に出演するなどして、熱心に危機を訴えてまわる2人。しかし人類への警告は至難の業で、空回りしてばかり。そのうちに事態は思わぬ方向へと転がっていき……。ランドールをディカプリオ、ケイトをローレンスが演じるほか、大統領役のメリル・ストリープ、テレビ司会者役のケイト・ブランシェット、補佐官役のジョナ・ヒルをはじめ、ティモシー・シャラメ、アリアナ・グランデ、マーク・ライランスら豪華キャストが集結した。Netflixで2021年12月24日から配信。それに先立つ12月10日から一部劇場で公開。