ラヂオの時間(1997)

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ハインリッヒ〜!

海外向けの英語タイトルは「Welcome back, Mr.McDonald」(笑)


面白いか、面白くないかといわれれば

確かに面白いシーンもあるのだけど


韓国映画を見た後のような疲れがドッとくる(笑)

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膨大なセリフを喚き散らす、しつこいやりとり

業界風のコジャレた小ネタ、強引な辻褄合わせと展開に

笑えるよりイラっとするのは私だけなのだろうか

人間の醜の部分ばかりを大げさに描き、とにかくウザい

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作風的には伊丹一三を思い出すけど

やっぱり伊丹は映画を知っていたんだな

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「ラジオ弁天」で、主婦(鈴木京香)が応募した脚本が

プロデューサー(西村雅彦)によって生放送ラジオドラマに採用

しかし放送直前に、ヒロイン役の女優(戸田恵子)のワガママで

脚本を変更することになります

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これって芸能界だけでなく、政治でも、スポーツでも

大物の「鶴の一声」で突然仕事が変更になる”あるある”

そのたびに周りのスタッフは、なんとか丸く収めようと走り回り

あの手この手の対処法を考えるわけですが

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言い出しっぺの当の本人は、何のおかまいもなし

できなきゃアンタをこの業界から消すだけ、のつもり

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すると相手役(細川俊之)まで、彼女がそうだったら俺だってと言い出す

舞台は熱海から→ニューヨーク→シカゴになり

職業は主婦から弁護士、漁師からパイロットになり

今度はスポンサーのことも考えなきゃいけない

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そのたびにナレーション(並樹志朗)で話をつなげ

ありえない設定に元音響の駐車場のおっちゃん(藤村俊二)を頼る

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ディレクター(唐沢寿明)は、せめてラストだけは

オリジナルのままにしようと訴えますが

案の定番組から外されてしまいます

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そんなこととはつゆ知らず

ラジオドラマに聞き惚れているトラック運転手(渡辺謙)

結局こういう人がひとりでもいたら

苦労をした甲斐があったということなのでしょうね

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登場人物はもっと少ないほうが見やすかったでしょう

アベンジャーズ(2012)もですが(笑)

主役級が何人もいるのは、一見豪華なようだけど

見ていて散漫することをわかってほしい


だた、面白いか、面白くないかといわれれば
面白いシーンもある(笑)



【解説】allcinema より

「警部補 古畑任三郎」などで知られる人気脚本家、三谷幸喜初監督によるコメディ映画。三谷幸喜がかつて主宰していた劇団「東京サンシャインボーイズ」の同名劇をもとに、ラジオ局内で繰り広げられるドタバタ劇をコミカルに描く。スピーディなカメラワークやストーリー展開、ツボを突いた笑いなど、才人・三谷幸喜の冴えた手腕が見どころ。唐沢寿明鈴木京香、西村邦彦共演。
 生放送のラジオドラマを控え、緊張気味のスタジオ。初めて書いた脚本が採用された主婦のみやこも、直前のリハーサルを見学していた。そんな中、突然主演の人気女優が設定を変えたいと文句を言い始める。困り果てたプロデューサーは、みやこに脚本の書き直しを依頼。だが他の出演者も口々に不満を漏らしはじめ、メロドラマだった物語は次第にアクションへと変貌してゆく。