原題も「CHARLIE AND THE CHOCOLATE FACTORY」
ビジュアルはいかにもディズニー・ランドやユニバーサル・スタジオの
長い行列の通路にあるセットという感じ
チャーリー少年の祖父母4人が寝るベッドは妙に安心感があります
1番グッとくるのはコンビニのおじさん
見どころはひとりで165役演じるウンパ・ルンパ (笑)
と、CGではなく実際のリスを調教して作業させたというクルミ割り
クルミ(NUT)には脳味噌という隠語もあるそうで
中身が良いか悪いかリスが叩いて調べるあたりはかなりシュール
ウィリー・ウォンカチョコレートの工場主、ウィリー・ウォンカは
金色の当たりチケットを5枚だけ板チョコに同封し出荷します
当てた子どもは工場の見学ができるうえ
受賞者のひとりには素晴らしい副賞がつくといいます
世界中の子どもたちはこぞってチョコレートを買いあさります
ひとりめの当選者は毎日チョコを食べている肥満児
ドイツの肉屋の息子オーガスタス
二人目の当選者はアトランタで数々のスポーツで優勝しているバイオレット
今はガム噛みの記録更新でステージママとと母子家庭
三人目の当選者はバッキンガムシャーの社長令嬢ベル―カ
なんでも欲しがるわがままな皮肉屋、チケットも父親にチョコを買い占めさせて当選
四人目はデンバーに住む高校教師の息子で生意気なゲーマー、マイク
知能も学力も高く、当選の確立を計算し1回でチケットを当てます
最後の当選者は貧乏な両親と寝たきりの4人の祖父母と暮らすチャーリー
誕生日プレゼントのチョコでチケットはハズレ
ジョーおじいちゃんのヘソクリで買ったチョコもハズレ
諦めかけていた時、偶然拾ったお金(をネコババして)で買ったチョコが大当たり
ウィリー・ウォンカから「キミはただ運が良くてここ(工場)に来れただけ」
と言われてしまいますが、まさにその通り(笑)
オーガスタスもバイオレットもベルーカもマイクも
欲に目がくらんで、次から次へと自ら脱落していきました
子どもたちはみんな性格に問題を抱えているように見えるけど
それは親の躾や育て方に原因があるということ
どの親も子どもに頭が上がらず、欲しいものは何でも与える
自意識過剰がもたらす失敗
(ペラペラになったマイクのその後はどうなる)
でも本人たちがいっこも反省しないところは気持ちいい(笑)
そんな中、ただ傍観していたチャーリーに賞品として
ウィリー・ウォンカのチョコレート工場が与えられることになります
しかしチャーリーは家族と離れるのは嫌だと申し出を断るのでした
ウィリー・ウォンカはなぜ家族と離れたくないのかわからない
彼は歯科医の父親との間に幼い頃のトラウマを抱えていたのです
父親に口の閉じれない歯列矯正させられたうえ甘いお菓子は一切禁止
その反動でチョコの魅力にハマり、ショコラティエになったのです
そんなウィリー・ウォンカにチャーリーは言います
親は「子どもを守るために言ってるんだ」
ウィリー・ウォンカはチャーリーのおかげで
歯科医の父親と再会しお互いを認め合い
チャーリーは家族と離れないことを条件に
工場の後継者になることを引き受けることにしました
家族を愛する者だけが幸せになれる
そのわりに、お金が出来ても貧乏な家のままなのがいいね(笑)
ついでに、拾ったお金をもとの持ち主を見つけて返したら
もっとよかったけどな
【解説】allcinema より
ロアルド・ダールの世界的ロングセラー児童書『チョコレート工場の秘密』を、71年のジーン・ワイルダー主演「夢のチョコレート工場」に続いて2度目の映画化。監督・主演は、これが4度目のコンビ作となるティム・バートン&ジョニー・デップ。一風変わった経営者に案内され、謎に満ちたチョコレート工場を見学できることになった一癖も二癖もある5人の子供たちが体験する驚きの世界を、イマジネーション溢れるヴィジュアルとブラックなユーモア満載で描き出す。
失業中の父、母、そして2組の寝たきり祖父母に囲まれ貧しいながらも幸せに暮らしている少年チャーリー。彼の家のそばには、ここ15年間誰一人出入りしたことがないにもかかわらず、世界一のチョコレートをつくり続ける謎に包まれた不思議なチョコレート工場があった。ある日、工場の経営者ウィリー・ウォンカ氏は、全商品のうち5枚だけに入っている“ゴールデン・チケット”を引き当てた者にだけ、特別に工場の見学を許可する、と驚くべき声明を発表した。そして一年に一枚しかチョコを買えないチャーリーも、奇跡的に幸運のチケットを手にし、晴れて工場へと招かれるのだが…。