眼下の敵(1957)

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「艦長がどんな男か一度会ってみたい」

 

原題は「The Enemy Below」(下の敵)
宇宙戦艦ヤマト沖田十三艦長敵将ドメルの死闘

この映画がモデル(笑)

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第二次大戦中の南大西洋

アメリカの駆逐艦ヘインズ号に、商船から召集された民間人艦長

ロバート・ミッチャムは着任以来ずっと艦長室に閉じこもりきりで

乗組員たちは船酔いで苦しんでいるのだろうと噂していました

ある日、艦のレーダーがUボートをとらえ

初めて艦長は乗組員の前に姿を現わし、見事な指揮で追跡をはじめます

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一方Uボートの艦長クルト・ユールゲンスは

敵の暗号書を本国へ持ち帰るという重大な使命をまかせられていました

第一次世界大戦時代から軍人をしている沈着で古いタイプの男ですが

2人の息子を戦争で失い、ナチスにも無益な戦争にも疑問を抱いています

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駆逐艦が大量の水雷を目標めがけて攻撃するのに対し

Uボートは一発で決めなけばならない魚雷しかない

それも発射するためには海上ギリギリまで浮上しなければならず

圧倒的に不利

Uボートの乗組員がストレスで錯乱するシーンがありますが

それくらい精神的に重圧がかかることなのです

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駆逐艦が落とす爆弾によってさんざんいじめられたUボートは

沈没したと思わせ海底に潜み駆逐艦が去るのを待ちます

水圧で艦はきしみ固唾を飲む乗組員たち

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ここからはロバート・ミッチャムとクルト・ユールゲンスの頭脳戦

ミッチャムはUボートには何か重大な任務があって

もとの航路に戻る可能性が高いと予想します

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ユールゲンスはソナーに感知されないように潜航し

隙を見つけ魚雷を発射、反撃に出ます

攻撃を受けた駆逐艦は乗組員の布団を大量に燃やし

実際より被害が大きいように見せかけUボートをおびき寄せる

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魚雷や水雷こうして使うものなのか、非常にわかりやすい(笑)

バカがいないのも好感で、たとえ敵であっても敬意を払う

戦争の大義は意図的に消され、スポーティでノーサイド(笑)

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Uボートの艦長は、駆逐艦5分以内に離艦するよう要求

ミッチャムは全員を離艦させた後

最後の力をふりしぼって駆逐艦Uボートに体当たりさせます

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海上では敵味方関係なく乗組員たちが助け合い

ユールゲンスは永年の部下のひとりを艦内に助けに戻ります

逃げ遅れたユールゲンス見捨てることができないミッチャム

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当時はほのぼのとしたラストが望まれたのかも知れないけど

ここは敬礼するユールゲンスが、爆発したUボートとともに

海に沈んでいったほうがよかったかな(笑)

 

それでも憎しみをのない、爽やかな終わり方はやはり後味はいい

共に死んだ部下の水葬を行う

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撮影にはアメリカ海軍が全面協力し

本物の駆逐艦USSホワイトハーストを使った

砲撃、水雷投下シーンは迫力満点

戦争映画として名作中の名作のひとつですし

ミリタリーファンなら絶対見なくてはいけません(笑)

 

 

【解説】KINENOTEより

イギリス海軍中佐D・A・レイナーが自分の体験にもとづいて書いた処女小説「水面下の敵」の映画化で、第二次大戦におけるイギリス駆逐艦とドイツ・Uボートとの戦いを描く戦記もの。「翼よ!あれが巴里の灯だ」の共同脚色者の1人、ウェンデル・メイスが脚色、「夜の乗合自動車」のディック・パウエルが監督した。撮影は「悪い種子」のハロルド・ロッソン、音楽は「気まぐれバス」のリー・ハーライン。主演は「海の荒くれ」のロバート・ミッチャム、「素直な悪女」のクルト・ユールゲンス、新人アル・ヘディソン、「アフリカの女王」のセオドア・バイケル。