ロミオとジュリエット(1968)

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「ロミオ様、どうしてあなたはロミオなの」
バルコニーで愛を交わすこの名セリフ、知らない人はいないはず(笑)
そしてニーノ・ロータの甘い主題曲、名画には必ず名曲があります

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今年(2019)6月、96歳で亡くなったフランコ・ゼフィレッリ
ダ・ヴィンチの子孫のひとりであると発表されました
元老院(イタリアの上院議員)も2期務め
イタリアでは、映画監督よりオペラ演出家として有名ということで
確かにカメラもセリフも舞台的手法(笑)

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しかも同じオペラ出身のヴィスコンティの助手からスタート
とはいえヴィスコンティのような貴族文化の
高踏(こうとう=お高いこと)を描くことより
若者の瑞々しさや苦悩、悲しみという心の起伏
庶民に受け入れられるわかりやすさを追及している気がします
だから感情移入しやすい

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ジュリエットを演じたオリヴィア・ハッセーは15歳
初登場するシーンの初々しさと妖艶さには女性でもときめく
純真無垢な少女がロミオと恋に落ち
お互い好きになりすぎて居てもたってもいられない(笑)
すぐさま教会で結婚の誓いをするのです

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だけどキャピュレット家とモンタギュー家の盛りのついた若者たちは
何かと因縁をつけて無駄な喧嘩をしようばかりしていました
ついにロミオの親友マキューシオとジュリエットの従妹ティボルトが
挑発しあった末に決闘となりマキューシオが死んでしまいます

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その復讐でティボルトを殺してしまうロミオ
裁判所はロミオを国外追放にすることにします

ロミオとジュリエットの愛を知る神父は
夫婦の契りを秘かに交わせ(年齢に似合わない肉体美に驚く 笑)
ジュリエットにある提案をします

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ジュリエットを薬草によって仮死し、埋葬された後
ロミオが目覚めたジュリエットを連れ出し
両家の争いのない土地で幸せに暮らすというものでした

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しかしモンタギュー家の若者のひとりが、神父の手紙が届く前に
ジュリエットが死んだとロミオに伝えてしまうのです
ジュリエットが眠る納骨堂で後追い自殺をしてしまうロミオ
そして目覚めたジュリエットも、短剣を胸に刺すのです
「All are punished」 (すべて罰せられる)

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何度となく繰り返し映画化され、ドラマ化され、バレエやミュージカル
日本では漫画やアニメにもなった「ロミオとジュリエット
そのなかで、最も有名であり金字塔、王道がゼフィレッリ版ではないか思います

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(他は「ウエストサイド物語」(1961)しか見ていないんだけど 笑)

 

【解説】KINENOTEより
ウィリアム・シェークスピアの高名な戯曲の映画化で、監督は「じゃじゃ馬ならし」のフランコ・ゼフィレッリ。脚本はフランコ・ブルザーティとフランコ・ゼフィレッリが書き、台詞はマーガレット・アンダーソンが担当した。撮影はパスカリーノ・デ・サンティス、音楽はニーノ・ロータ美術監督はルチアーノ・プッチーニ、衣裳はダニロ・ドナーテイ、装置はクリスティン・エザードが担当した。出演はロミオにレナード・ホワイティング(16歳)、ジュリエットにオリヴィア・ハッセー(15歳)の二新人が抜てきされ傍役はイギリスの舞台俳優でかためている。製作はアンソニー・ハヴェロック・アランとジョン・ブラボーン。