スイング・ホテル(1942)

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原題は「HOLIDAY INN」

これはホテル・チェーン”ホリディ・イン”創業の逸話なのかしら?
と思ったらそうではなく(笑)
ホリディ・イン第1号店がオープンしたのは1951年
映画の公開のほうが先でした

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ホテルのショーで毎日のように忙しい歌手のジム(ビング・クロスビー)は
クリスマスの公演が終わったら、ショーのパートナーであり
恋人でもあるライラ(ヴァージニア・デール)と結婚し
田舎で農場をやるつもりでした

本当はライラがショービジネスを続けたいことを知っている
ダンサーのテッド(フレッド・アステア)はライラを引き留め
エージェントのダニー・リード(ウォルター・エイベル)も
テッドとライラふたりの共演で仕事を見つけます

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親友に婚約者を奪われたジムは
独り寂しくコネティカットに行き酪農と農業を始めます
しかし実際の農場生活は過酷で、クタクタに疲れ切り
ショービズ以上に祝日も休日もあったもんじゃない

1年後のクリスマス・イブ、ジムにアイディアが浮かびました
デカい自宅を改装して、祝日だけのホテル”ホリディ・イン”を開こうと
その話をエージェントに相談すると、花屋に勤める
自称「歌って踊れる」というリンダを紹介してくれます

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このヒロイン役、ちょっとMMに似ていて可愛いの
なんでブレイクしなかったのかな

そしてまた1年後のクリスマス・イブ、”ホリディ・イン”がオープン
クリスマス・ソングの定番曲「ホワイト・クリスマス」は
この作品の挿入歌だったのですね
ジムとリンダのショーは大成功、次々に開催されるわけですが

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そこにやってきたのが、富豪と結婚するとライラに捨てられたテッド
今度はリンダをパートナーにしようと、急接近してきます
リンダを愛しているジムはそれを阻止しようとするわけですが
とにかく優柔不断で姑息な手を使い、はっきりしない性格なのです

そこにアステアの神業ダンス登場(笑)
ハートの壁を突き抜けるシーンなど息を呑みます
ジムが腐ってしまうのも当然
リンダの気持ちを確かめもせず、テッドに譲ってしまいます

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リンダは有名になり、やがてテッドと婚約します
だけど心優しい黒人メイドの
「リンダ様が本当に愛しているのはご主人様」の一言で
結婚式当日に略奪というアメリカ映画あるある(笑)

アメリカでは結婚式当日のドタキャンが本当に多いのでしょうか
身内や、招待客の迷惑も考えずなんともご自分様勝手な
せめて招待状配る前に気持ちに気づけよ、バカすぎる

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でも日本の標語大賞が「欲しがりません、勝つまでは」の
第二次世界大戦真っただ中だった頃
アメリカではクリスマス・イブやバレンタイン・デーといった祝日を
ホテルのショーで過ごそうという発想の違いの大きさに驚かされます

まあラストは、リンダとジムは愛を確信しあい
ライラもテッドの元に戻ってきてめでたし、めでたしでしたが
やっぱり結婚式の当日ドタキャンは賛同できないかな
(私の嫌いな映画のひとつに「卒業」(1967)があるくらいだから 笑)

 

 

【解説】KINENOTEより
「我が道を往く」のビング・クロスビーと「カッスル夫妻」の フレッド・アステアが主演する歌と踊りにつづられた音楽映画。音楽は「世紀の楽園」のアーヴィング・バーリン作詞作曲し、映画も彼の原案に基づき、劇作家エルマー・ライスが書き上げ、「トップ・ハット」のマーク・サンドリッチが監督製作したものである。ダンス振付はダニー・デーア、撮影はデイヴィッド・エーベルの担任。助演ではマージョリー・レイノルズ、ヴァージニア・デールの二新人と、「三銃士(1935)」のウオルター・エイ
歌の巧いジム・ハーディとダンスの上手なテッド・ハノオヴァは 、ライラ・デイクスンと三人組で、ニューヨークのナイトクラブに出演していた。ジムはライラが承知したので、カネチカット州のミドヴィルという村に農場を買い、芸人の足を洗って結婚生活に入る準備をした。ところがクリスマスも前夜いよいよ最後の晩にライラは寝返り、テッドと婚約してしまう。ジムはさびしく田舎に一年を送ったが、一年目のクリスマス前夜にテッドを訪ねてブロードウェイに現れた。その夜ジムは花屋の売り子をしているリンダ・メイスンという芸人志望の娘に会った。ジムはミドヴイルの家を改造して、祭日だけフロア・ショウを見せて開場するという企画で、ホリデイ・インを始めるから、テッドに出演を頼みに来たのだった。テッドは変人扱いにして相手にしなかったが、翌日リンダが来て歌い踊る契約をした。ジムとリンダは互いに心をひかれつつ、大みそかの夜ホリデイ・インは開業した。ところがその夜ライラはテッドを捨てて駈け落ちしたので、彼は泥酔してインへ訪ねて来てリンダと踊った。かくてまたもやリンダをめぐって二人は恋のさや当てを演じたが、ジムが策略をろうしすぎたので、リンダはテッドと共にハリウッドへ行き、映画スタアとなった。間もなく婚約が新聞に発表された。ジムは発奮してハリウッドへ乗込むと、もともとジムを愛しているリンダは、ジムの腕に抱かれた。