砂の惑星(1984)

カイル・マクラクラン
スティングだ(無意味な腹筋のサービスショットあり 笑)
興行ではズッコケたようですが、私は好きです

 

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原作はフランク・ハーバートの6作品から構成される「デューン」シリーズ
1965年に1作目が発表され1985年に完結
(そのうち2シリーズは映画の完成後に発表)
SF小説としてだけでなく文学としても高く評価されているそうです

さすがにこれだけの長編を2時間にまとめているので
内容もダイジェスト版のようになっており
「心の声」という手法でストーリーを伝えています(笑)

 

砂漠の惑星アラキス(デューン)では
宇宙進化への絶大な力を持つ香辛料が採掘されています
そしてその香辛料を守るためのように生息する
巨大な謎の生物

時の皇帝シャッダム4世は、砂の惑星アラキスを
大公家から支持の高いレト公爵に与えます
しかしそれは皇帝と、ハルコネン男爵の陰謀で
レト公爵は襲撃をうけ、公爵の息子ポールと母ジェシカは
広大な砂漠へ逃げ、惑星アラキスの原住民である
フレーメン人の集団に助けられます
そしてポールは皇帝と男爵への復讐を誓うのです

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これドラゴンボールZ(1989年4月~1996年1月)ですやん(笑)
スティングがべジータで、衣装もまんま
カメハメ波みたいなのも出てきます

エコロジーがテーマだったり、大きな蟲をあやつったり
風の谷のナウシカ」(1984)にも似ている

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難解だと言われていますが、内容は「ジハード」
香辛料を「石油」だと思って見るとわかりやすい
イスラム文化を牛耳ろうとする帝国主義の権力抗争と
それを終わらせようとする救世主の誕生

基本このようなカルトな作品のリメイクには反対なのですが
この作品に限ってはドゥニ・ヴィルヌーブ監督に期待したい
この出口の見えない問題をどう解釈し
どんな結末をもってくるのだろうか

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一般的にはお勧めできませんが(笑)
莫大な資金をつぎ込んだ悪趣味な世界観に
ハマる人はハマると思います

 


【解説】allcinemaより

かつて「エル・トポ」の監督アレハンドロ・ホドロフスキーも映像化を試み失敗した、フランク・ハーバートの大河SF『デューン砂の惑星』をディノ・デ・ラウレンティスが遂に映画化。“デューン”と呼ばれる砂漠の惑星アラキスを舞台に、覇権をめぐって繰り広げられる勢力争いを描く。元が大長編なだけに、ダイジェスト的、あるいは駆け足的な展開になるのは致し方ないが、それでも予備知識無しで鑑賞できるほどのバランスは保たれている。「エレファント・マン」でヒットを飛ばしたD・リンチの初の大作で、作家性を残しつつ陰性の娯楽作に仕上げているのは立派と言えよう(本人は失敗作と言っているが)。サンドワームをはじめとするSFXは今一つという感じもあるが、この種のジャンルでありながら特撮よりも人物の方が見応えあるというのが面白い。奇々怪々なキャラクター、それを喜々と演じる役者たち。後のリンチ作品の顔となるK・マクラクランはこれがデビュー作となる。米TV放映用に、ナレーションと未使用シーンを追加したバージョンがあり、それは「デューン/スーパープレミアム[砂の惑星・特別篇]」としてビデオ化された。