「マザーグース」の一節ので、”不正直”や”ひねくれた”行為を
する人間に使われるそうです
主人公のパリス・ピットマン(カーク・ダグラス)もまさしくそんな男で
大金を一人占めする為に仲間を殺し
パリスは、隠した金の半分を渡すことを条件に
新任の所長、ロープマン(ヘンリー・フォンダ)になってからは
本物の悪人や、詐欺を働く人間、裏切り者とは
パリスのように知恵を働かせるものなのでしょう
巧妙な話術を持ち合わせた人気者
じっくりと時間をかけ、相手を信頼させていく
やがてお堅いロープマン所長の信用も得ていきます
囚人たちの先頭に立ち、囚人の更生の手本としてよく働き
新しい医務室や食堂が作られていく
そして来賓を招き、”新しい”刑務所をお披露目する日
パリスは所長を裏切り、仲間たちを裏切り
まんまとひとり、脱獄に成功します
彼には最初から、誰にも隠した金の分け前など
与えるつもりはなかったのです、利用しただけ
誰が死んでも、痛くも痒くもない、そういう男
だけど、そんな男が幸せになってたまるか
蛇に噛まれてあってなく死んでしまうパリス
しかもロープマン所長も実は曲者だったのです
筋金入りの悪党しか出てこないので
この作品、実はコメディなのだそうです
くれぐれも儲け話には騙されるなという
教訓は頂くことができました(笑)
19世紀末のアリゾナ地方刑務所に6人の悪い奴がぶち込まれた。ここは一度入れば二度と戻れぬ名うての番外地と恐れられたムショであった。男の1人はパリス(カーク・ダグラス)で、金満家から50万ドルを奪い、仲間を殺してひとり占めしようと砂漠のガラガラ蛇の巣に金を隠したというクセ者。後の5人は丸腰の保安官ロープマン(ヘンリー・フフォンダ)に銃弾をブチ込んだ卑劣漢フロイド(ウォーレン・オーツ)や、常習詐欺師ダッドリー(ヒューム・クローニン)、殺人狂の中国人等のいずれ劣らぬ悪い奴ら。かんしゃく持ちの署長ルゴフ(マーティン・ゲーベル)の調べを受けた後、キッド老人(バージェス・メレディス)のいる監獄に入れられる。早速パリスは、彼から刑務所の構造を聞き出すが、脱獄は絶望的だという答えが返る。新入り6人に与えられた仕事は石切場の重労働だった。パリスは脱獄の仲間を増やそうとフロイドに近づく。ある日、所長に呼び出され、脱獄の手助けと引きかえに50万ドルの山分け話をもちこまれる。パリスが断ると独房に入れられた。ところがその間に暴動が起き、所長は殺人狂の中国人にあっけなく殺される。新所長はロープマンだったので、フロイドは戦々恐々とするが、ロープマンは彼に委細構わず、刑務所内の改善を始め、新食堂建設に乗り出す。パリスは前所長と交わした話を逆にロープマンにもちかけてみるが、彼はすげなく断った。パリスは着々と脱獄の用意を進めた。州のお偉方一行が所内視察をし、食堂も完成する日は、パリスの脱獄計画決行の日でもあった。大会食が始まるとパリスは騒ぎのきっかけを作った。大暴動が始まった。フロイドや中国人が活躍し、あちこちでダイナマイトが炸裂した。城壁に据えつけられたマシンガンの弾をくぐり、パリスとフロイドたちが石切場まで逃げたとき、ロープマンが待っていた。激しい射ち合いが始まり、中国人との死闘でロープマンは失神した。パリスは、お前信用できぬとフロイドも殺すのだが、ロープマンは殺すことができなかった。パリスは単身砂漠を逃げ切り、美しい未亡人バラード(リー・グラント)の牧場に着き、馬を替えて金の隠し場に向かった。唸るガラガラ蛇を次々仕留め、会心の笑みを浮かべるのだが、不覚にも1匹を見逃していて、首に毒牙がかかった。執念深く後をつけていたロープマンが着いたとき、パリスはもうこと切れていた。刑務所の騒ぎはおさまっていた。馬につけたパリスの死体を門の中へ走らせると、ロープマンは刑務所を後にした。メキシコの国境を越える彼は、傍らの馬に積んだ50万ドルを見て、してやったりと笑みを浮かべるのだった。まさに狙い通りに運んだのだから--(ワーナー配給*2時間6分)