ボヘミアン・ラプソディ(2018)



「善き思い、善き言葉善き行い」


ボヘミアン・ラプソディ」は、197510月に
Queenが発表したアルバム「オペラ座の夜」からシングルカットされた曲

ボヘミアンは、チェコの西部・中部地方を示す歴史的地名で
ラプソディは、狂騒曲という意味


民族的叙事的な内容を表現し、異なる曲調をメドレーのようにつなげ
アカペラ、バラード、オペラ、ハードロック

555秒という長さで構成しています

そしてQueenがアーティストの自主性を貫き通し
レコード会社から独立するきっかけになった曲で



どこまでが史実で、どこまで脚色されているかわかりませんが
1985年に「アフリカ難民救済」のために行われたチャリティコンサート
「ライブエイド」の完璧と言える再現に驚嘆し


Queenを知ってる人間ならば、涙してしまうでしょう

評判通り、圧倒的な楽曲の素晴らしさでした



1964年、ザンジバル革命から逃れイギリスに移住した
当時17才のフレディとその家族
フレディは「パキ野郎」と差別され、出っ歯をバカにされますが
前向きで、何より自分の才能を信じていました

1970年、フレディはバンド「スマイル」のメンバーになり
ギタリストのブライアン・メイ、ドラマーのロジャー・テイラー
ライブハウスで活動するようになります



フレディの歌うスタイルって、初めてのライブで
マイクの高さを変えれなかったからなのですね(笑)

メアリーという可愛い恋人も出来て
車のパンクをきっかけに、レコードの自主製作を決意
そのレコーディングでレコード会社とも契約
そして新たなバンド名Queenにします



曲は大ヒット、とんとん拍子にスター街道
だけど本当のフレディはとてもナイーヴ
メアリーの支えがなくては生きていけませんでした

メアリーのことを愛してやまない一方で
自分が男性にも興味あることに苦悩します
メアリーもフレディが「ゲイ」であることに気が付いていました
やがてふたりは別居



そこからフレディの転落が始まります
バスハウス(男同士の恋愛のための発展場)に通い
アルコールにドラック、乱交パーティー
マネージャーのポールがくせ者だったのです

レコーディングや打ち合わせに遅刻するようになり
メンバーから不満を買います
しかも勝手にソロデビュー

そのことはフレディをさらに孤独にさせ、曲作りもうまくいかず
パーティを開き、アルコールとドラックに溺れていく日々
しかも最低野郎のポールが、メアリーからの連絡も
Queen」の「ライブエイド」の出演依頼も、完全にシャットアウト



ボロボロのフレディを心配してやって来たメアリー
そこでやっと、自分にとっての「家族」は誰だったのか
「居場所」はどこだったのかを思い出します
だけどその時、フレディはすでにエイズに感染していました

本当にQueen、フレディ愛に溢れていて
メンバーも、家族も、フレディを赦し和解する

そしてついにやってきた「ライブエイド」
Queen「伝説」になる日
そしてこの作品で「永遠」になる



フレディの死後、彼の遺言にしたがい、「ボヘミアン・ラプソディ」の印税は
エイズ基金「テレンス・ヒギンズ・トラスト」に寄付
それを受けてシングルはイギリス史上初の
同一曲で2度目の1位を獲得したそうです

何度でも見たい圧巻のライブパフォーマンス
これは永久保存版
誰ものお気に入りになること間違いなしでしょう





【解説】allcinemaより

伝説のバンド“クイーン”の栄光と知られざる苦闘の物語を、リード・ヴォーカル、フレディ・マーキュリーの短くも壮絶な人生を軸に描き出した感動の音楽伝記映画。バンド・メンバー、ブライアン・メイロジャー・テイラーの全面協力の下、バンドの誕生から、今なお語り継がれる“ライヴ・エイド”での奇跡の復活までが、全編を彩るクイーンの名曲の数々をバックに、自らのコンプレックスと格闘し続けたフレディ・マーキュリーの愛と孤独とともにドラマチックに描かれていく。主演はTV「MR.ROBOT/ミスター・ロボット」のラミ・マレック。共演にルーシー・ボーイントン、グウィリム・リー、ベン・ハーディ、ジョセフ・マッゼロ。監督は「X-MEN」シリーズのブライアン・シンガー。なお実際には、ブライアン・シンガー監督は撮影最終盤に降板しており、製作総指揮にクレジットされているデクスター・フレッチャーが後を引き継ぎ完成させた。
 複雑な生い立ちや容姿へのコンプレックスを抱えた孤独な若者フレディ・マーキュリーは、ブライアン・メイロジャー・テイラーたちと出会い、バンド“クイーン”を結成する。この個性的なメンバーの集まりは、互いに刺激し合うことで音楽的才能を開花させていき、常識にとらわれない革新的な名曲を次々に生み出していく。そしてついに、ロックとオペラを融合させた型破りな楽曲『ボヘミアン・ラプソディ』が完成する。しかし6分という当時としては異例の長さに、ラジオでかけられないとレコード会社の猛反発を受けるフレディたちだったが…。