僕のワンダフル・ライフ(2016)



「過去をくよくよ思わず、未来を憂えず、今を生きる」
 
 
これは愛おしい作品です
犬と飼い主の、別れの悲しさよりも
一緒にいられる素晴らしさを描いています
 
動物が好きな人なら泣いてしまうでしょう
犬を飼ってる人ならなおさら
 
そして犬でも、猫でも、小鳥でも、その家にやってくるペットは
幸せを運んでくれるものだと私は信じています
神様が人間を癒すために遣わせた天使
この作品は、そんな私の考えにもぴたりとあてはまりました
 

1950年代、一匹の子犬が野犬駆除により殺処分されました
子犬は生命を受けた目的は何なのか考えます
 

子犬は1961年にレトリバーとして生まれ変わります
ある暑い日、ゴミ清掃員の車内で死にかけているところを

イーサンという少年とその母親に助けられ
ベイリーと名付けられ飼われることになります
 
ベイリーはイーサンを幸せにしようと誓います
 
しかしベイリーがイーサンの父親の大切なコインを飲んだのが原因で
 
父親は仕事に失敗し、アルコール依存症になってしまいます
 
 
高校でアメフトのスター選手で、大学に特待生として進学が決まった
イーサンも、彼を妬んだ同級生の放火により足を骨折
道は閉ざされ、恋人のハンナとも、ベイリーとも別れてしまいます

その日からベイリーは弱っていき
イーサンを幸せにするという願いはかなわず
病気で安楽死させられるのです
 

次に目が覚めたのは70年代後半でした
ベイリーはシカゴ警察のカルロス刑事に訓練を受ける
ジャーマンシェパードの優秀な警察犬、エリーになっていました
カルロスは妻に先立たれ孤独でした、そんな彼を慰めようとするエリー
 

エリーにこんな目で見つめられたらたまりません
愛してやまなくなってしまう(笑)

しかしある少女の誘拐事件で溺れる少女の命を助け
カルロスを助けようとして犯人の銃弾を浴びてしまいます
エリーはカルロスのためにいい仕事をした、と思いながら殉死します
 

次に目が覚めたのは80年中頃

ベイリーはウェルシュ・コーギー・ペンブロークになっていました
飼い主はマヤという女子大学生で、ティノと名付けられます

マヤ人付き合いが下手なタイプ
 

家にこもって、菓子ピザアイスクリームを食べる日々
ティノまで肥満になり、医者の忠告で公園で運動するハメになります
その公園でティノはランドシーアロキシーに片思い
飼い主はマヤと同じ大学のアルでした

マヤとアルは交際、結婚3人の子どもにも恵まれます
いつしか10数年が過ぎ、ティノは幸せな一生を終えました
 

次に目覚めた時、ベイリーは
セントバーナードとオーストラリアンシェパードの
ミックスでワフリーと名付けられます


しかし、飼い主となった若いカップには鎖で繋がれ

身体も洗ってもらえず、散歩にも連れていってもらえず
ついに貨物列車ターミナルに捨てられてしまいます
 
 
 
あてもなく彷徨うワフリーでしたが
ある日ドッグパークで懐かしい香りのハスキー犬と
その飼主の女性に会います
 
その香りを思い出しながら進むと、やがて農場が現れました
そしてそこには最初の飼い主、イーサンがいたのです
 

僕だよ、僕だよ、僕だよ、ベイリーだよ
僕はイーサンを幸せにするためにこの世にやってきたんだ
だけど、最初は失敗ばかりでイーサンを幸せにできなかった
今度こそ幸せにするよ

バディはイーサンのかっての恋人ハンナを探しに行き
そしてハンナをイーサンのもとに導くのです


どうにか自分の気持ちをイーサンに伝えたい

クルっと回って尻尾をくわえ、ポーズをとる姿があまりに可愛い
 

ラッセ・ハルストレム監督の決してブレていない犬愛映画
 
最初のほうはベイリーのお行儀の悪さに
正直面白さを感じなかったものの
最後には「ベイリー」という名前を聞いただけで
泣きそうになる感動作(笑)
 
お気に入りです
 

【解説】allcinemaより
愛する飼い主との悲しい別れの後、ある目的を胸に何度も生まれ変わりを繰り返す健気な犬の一途な愛を犬目線で綴ったW・ブルース・キャメロンの世界的ベストセラー『野良犬トビーの愛すべき転生』を、「マイライフ・アズ・ア・ドッグ」「HACHI約束の犬」の名匠ラッセ・ハルストレム監督が映画化したハートフル・ファミリー・ムービー。出演はデニス・クエイド、K・J・アパ、ブリット・ロバートソン。また「アナと雪の女王」「美女と野獣」のジョシュ・ギャッドが、様々な犬種に生まれ変わる主人公の犬ベイリーの声を担当。ゴールデン・レトリーバーの子犬ベイリーは、暑い夏の日、車に閉じ込められているところを8歳の少年イーサンに助けられ、彼の家族に引き取られる。夏休みにはイーサンとアメフトのボールで毎日のように遊び、強い絆で結ばれていく。高校生となったイーサンは将来有望なアメフト選手として活躍する。ある日、ベイリーは遊園地でイーサンと美少女ハンナの出会いを演出してあげる。おかげで2人はたちまち恋人同士に。いつまでもイーサンと一緒にいると誓ったベイリーだったが、ついに寿命を迎えてしまい、大きな悔いを残しながらこの世を去ることに。しかしベイリーの執念が通じたのか、エリーという女の子のシェパードとなって再びこの世に舞い降りたベイリーだったが…。