摩天楼(ニューヨーク)はバラ色に(1986)




摩天楼とはエンパイアステートビルのこと

強引にもニューヨークと読ませるとは

イマドキのキラキラネームかよ()


最終的な興行収入11,0996,879ドル

レンタルビデオの収益は2,9856,000ドル

マイケル・J・フォックスのキャラありきのヒット作


ペーペーから始めた人間が、トントン拍子で出世するサクセスストーリー

日本では植木等さんの「無責任シリーズ」というのもありますが

努力もする分、こちらのほうが好きかな





成功を夢見てカンザスの田舎町からニューヨークやって来た

ブラントリー(マイケル・J・フォックス)

しかし仕事はなかなか見つからない

しかたがなく遠い親戚に当たるおじさん

(リチャード・ジョーダン)を頼って

その会社のメール・ボーイの仕事にありつき


社内に配られるメールを盗み読みしては

会社の弱みと、発展する方法を生み出していきます




そんなある日チャンスが到来

社長夫人のベラ(マーガレット・ウィットン)の送迎を頼まれ

その彼女に気に入られ、手籠めにまでされてしまいます()

しかもベラはおじさんの妻、すなわちおばさんだったのです


社長夫人が、ブラントリーに迫るときに流れる

ジョーズ」のテーマがツボ()




一方ブラントリーの憧れの女性重役クリスティ

(ヘレン・スレイター)は社長の愛人でした


でも経費削減だけが、リストラだけが

企業売却だけが会社の生き残る道ではないという

ブラントリーの経営方針を知ることにより

やり手の彼に惹かれていきます




サクセスとラブとユーモアとドタバタがちょうどいいバランス

オフィスで、エレベーターの中で、作業着からスーツへの早着替え

右往左往する主人公の姿は楽しいし


パーティの夜のすれ違いが面白い

まるで50年代から抜け出したような小粋な演出


どこの世界でも、人間とはトップに立つと金銭感覚がなくなるもの

それでも諦めない、とことん働いて、恋もする

よし、やるぞと「楽しみながら仕事をする大切さ」を教えてくれます


とにかく元気でハッピーになれる1作

ナイト・レンジャーが歌う主題歌

TheSecret of My Success」もゴキゲンです




【解説】allcinemaより

カンサスからニューヨークへ、就職にやってきた青年。だがどこの会社も未経験者を雇おうとはしない。そこで、遠い親戚が社長をしている大会社に、メール・ボーイとして潜り込む。彼は大企業特有の、連絡の悪さに目を付け、こっそりと自分の部屋を確保、重役のフリをするが……。大都会ニューヨークを舞台にした小意気なロマンティック・コメディ。「ニッポン無責任時代」で植木等が演じた役を、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」で人気最高潮だったM・J・フォックスが演じた作品と思えば判りやすいだろう。やり手で冷徹な女重役の筈のH・スレイターが、ストーリーが進むにつれ、タダの恋する女性になるのがカワイイ。続編製作の報に、邦題は「摩天楼はもっとバラ色に」に違いないと一部で憶測が流れたが、結局実現しなかった